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ブラジル人億万長者レマン氏、ITサービス企業に出資

モヴァイリ ブラジル

ブラジルは長い経済危機をようやく脱しつつあると言われているが、それを裏付ける投資家の動きが出てきたようだ。

グローボ系ニュースサイト「G1」が伝えたところによると、ブラジルのITサービス企業、モヴィーリがイノーヴァ・キャピタル・ファンド(以下「イノーヴァ」)とナスパーズ・リミテッド(以下「ナスパーズ」)から合計8200万ドル(約92億6600万円)の出資を受けることが決まったという。

モヴィーリはモバイル端末向けのアプリ開発・配信等のモバイルコンテンツ事業者。傘下に食材宅配用アプリ開発・販売で南米最大の「iフード」がある。

イノーヴァは世界長者番付上位常連のブラジル人大富豪、ジョルジ・パウロ・レマン氏が率いる投資ファンド。ナスパーズは南アフリカをベースとしたIT企業で世界中のインターネット関連企業に積極的に投資している。

今回2社が投資を決めたのは、ブラジルにおける食品デリバリーサービス市場での事業機会拡大のためだ。

モヴィーリ広報によると、出資によって得た資金はiフード株式の追加取得に充てるとのことだ。

「我々はiフードがより多くの注文に対応できるよう技術的なプラットフォームを拡充すべく投資を続けます」(モヴィーリ最高経営責任者、ファブリシオ・ブロイジ氏)

また、イノーヴァとナスパーズの2社は今年6月にモヴィーリへの5300万ドルの出資を行ったばかりだ。

「当社は事業、特に流通・金融事業において指数関数的な利益成長の機会を狙っています」(イノーヴァの共同創始者兼経営責任者、ヴェロニカ・アレンヂ・セーハ氏)

モヴィーリはブラジルだけでなく、アメリカ合衆国、フランス、メキシコ、コロンビア、ペルー、アルゼンチンで食品の宅配や、イベント運営・チケット販売等のモバイルサービス事業を行っており、約1億人のインターネットユーザーを擁する。

同社は設立以来2億5000万ドルの資金調達を行っているが、それらの資金はプレイキッズ、シンプラ、iフード、ハピッド、マップリンク、アポンタドール、スーパープレイヤーといったインターネット関連スタートアップ企業のM&Aに使われている。

本件の出資者、イノーヴァがこれまでに投資してきたIT企業はモヴィーリの他、クリアーセール(ネット販売における不正アクセス防止プラットフォームを提供)、アクセラ・トレードフォース、シガ(企業向け資産管理ソフトを提供)、スナップなどがある。

イノーヴァ、ナスパーズが強化を狙っている食品宅配分野は、ブラジルを中心に今後も成長が期待されている。

ブラジルではさまざまな分野でデリバリーサービスが生まれているが、その背景には、都市部で慢性化する交通渋滞がある。ブラジルは大都市を中心に公共交通機関が人口の増加に対応できていない。そのため基本的な移動手段、食料品・日用品の買い物すらも自家用車となり、常態化した交通渋滞による逸失利益は1日20億円以上とも言われている。

また、ワールドカップ、オリンピックまでに整備されているべきインフラ工事で建設途中で放置されているものも多数ある現状で、渋滞解消のための交通インフラ整備は夢のまた夢だ。

この、当面解消しない問題に商機を見たIT企業と投資家のコラボ、その果実の大きさは、今後のブラジルの経済成長度合いにかかっている。

(文/原田 侑、写真/Divulgação/Movile)

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