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国民食シュラスコよりもスシ! さらなる成長が見込まれるブラジル外食産業

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目の前でウェイターが一枚一枚贅沢に牛肉を切り落としてくれるレストランが日本でも人気を呼んでいるが、これはブラジルのシュラスコと呼ばれるバーベキュースタイルの国民食である。サンパウロ市内ではこのようなシュラスコレストランが約500軒(11年現在)あると言われているが、何とスシを中心に提供する日本食レストランは約600軒(同)あり、シュラスコレストランの数を上回っているのである(注1)。

元々は日系人を中心に広がりを見せていた日本食レストランだが、欧米でステータスを確立したように、ブラジルでもヘルシーな健康食として受け入れられ、ここ15年でおおよそ4倍の数になっている。スシ、手巻き、焼きそば、天ぷらなどはブラジル人に合わせたカスタマイズによって、非日系のブラジル人からも市民権を得たと言っても過言ではなく、もはや日系人のマーケットだけに標準を合わせる日本食レストランは少なくなっている。

11年にマクドナルドを抜き日本の外食産業で堂々の一位となったゼンショーグループは、10年にサンパウロ市内に「すき家」第一号店をオープンした。現在では店舗数を9店舗まで伸ばし、15年までに100店舗まで拡大することを目標に掲げている。同社はサンパウロ市内のビュッフェランチの平均価格が1000円前後という中で、牛丼一杯が500円前後という低い価格設定により若年層に支持されるとともに、一気に多店舗展開をしたことで一店舗あたりのコスト低下を実現し、黒字化を果たしている。

その他にも味噌ラーメン専門店の「味噌屋」が08年に、カレー専門店の「ゴーゴーカレー」が11年に、いずれも現地の企業との共同出資という形でブラジル進出。低価格帯で勝負するゼンショーグループとは異なり、上記2社はラーメン1杯、カレー1皿が1500円-2000円前後と、アッパーミドルクラスを対象とした事業展開を図っており、行列ができる店も出始めている。

ブラジル全体の外食産業を見ると、10年には年間約1811億レアル(約9兆円)を売り上げており、マーケットの成長率は約7%で、今後は年間で約13%の成長が見込まれている(注2)。また、02/03年度の国民の外食への支出は食費支出全体の24.1%から、08/09年度には31.1%まで伸びている(注3)。

このようにブラジルの外食産業のさらなる成長が見込まれる中、日本食は多様化の時代に移りつつあり、カレー、ラーメンなどといった専門店の展開が今後さらに増えていくことが予想される。

(注1)出所:Jornal da Baixada
(注2)出所:ANR
(注3)出所:IBGE・POF

(文/輿石信男 クォンタム、記事提供/モーニングスター、写真・キャプション/麻生雅人)
サンタカタリーナ州フロリアノーポリスの寿司屋の看板。海産物に恵まれたフロリアノーポリスも寿司屋が多い。チーズを使った巻物などブラジル流の寿司ネタもあるが、サンパウロなどで見られる変わり種寿司よりも、どちらかといえば本物志向の日本の寿司に近い寿司やその発展形の寿司を出す店が多い(追記注:看板のお寿司屋さんはあくまで例としてあげた画像で、おすすめのお店というわけではありせん)

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