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ブラジルは地下鉄向けフリーペーパーのパイオニアだった!?

ブラジルメトロ3

世界で最初に地下鉄を走らせたのはイギリスのロンドンで、なんと1863年であった。ニューヨークはロンドンに遅れること約40年の1904年。日本は1927年だが、スペインのバルセロナが意外に早く1924年。そして、その50年後の1974年にブラジル・サンパウロの1号線リーニャ・アズ―(ブルーライン)が開通した。

近年、地下鉄の駅の出口周辺ではフリーペーパーを配布するのが、どこの国でも朝の風物詩になってきた。日本の地下鉄でも多くのフリーペーパーが設置されているが、その草分けは、日刊工

ブラジルメトロ3
業新聞が1995年に発刊した「メトロガイド」。フリーペーパーの老舗のように思われているイギリス「METRO」は、実は1999年創刊と新しく、今世界を席巻している「metro」は2002年にスウェーデンから始まったものだ。

もちろん、フリーペーパー大国のアメリカや日本には、もっと以前から不動産専門であったり、求人専門、ショップ情報中心など、いわゆる広告だけの無料カタログ紙はたくさんあったが、ちゃんと記事も載った新聞形式のものはなかったようだ。

地下鉄開通では遅れを取ったブラジルだったが、実は1974年の地下鉄開通と同時に「METRO NEWS」というフリーぺ―パーがスタートしており、これは調べる限り地下鉄周辺で配布するフリーペーパーとしては世界でも先駆けではないかと思われる。「METRO NEWS」は、今も月曜日から土曜日まで、サンパウロ市を中心とした大サンパウロ圏で毎日100万部配布されている。

ブラジルメトロ2

それに対抗して発刊されたのが「Destak」(2006年)と「metro」(2007年)で、まさに経済が絶好調の時に創刊されている。緑の制服を着ているのがmetroの配布員で、サンパウロ、クリチバ、リオ、サントス、ベロホリゾンテ、ポルトアレグレなどの都市で約55万部毎朝配布しており、オレンジがDestakでサンパウロ、リオ、ブラジリア、カンピーナス、ABC、レシーフェ等で毎朝約120万部配布されている。

ブラジルメトロ1

その驚くべきは広告費で、あくまで定価ベースだが「METRO NEWS」が平均で4色1頁あたり、1回450万円。ある日の紙面を見ると、総ページ数32ページのうち約10ページが広告なので、単純計算では、1日4500万円の売り上げとなる。それをさらに上回るのが「metro」。全36ページで、そのうちの約26ページが広告だが、4色1頁の広告料金が1回なんと2000万円!!

いくら定価にしても、発行部数が数10万部程度のフリーペーパーなのに、日本の大手新聞社が発行部数1000万部前後を誇っていた時代の全面広告に匹敵する広告料である。もちろん、掲載回数や銘柄によって大幅にディスカウントして、“5割、8割は当たり前!!”ということだとは思うが、どんどん廃刊する日本のフリーペーパー業界からはため息が出そうな話である。ブラジルは、インターネット以外の旧来メディアも、まだまだ稼げる国である。

(写真/輿石信男)

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著者紹介

輿石信男 Nobuo Koshiishi  株式会社クォンタム代表。株式会社クォンタムは91年より20年以上、日本とブラジルに関するマーケティングおよびビジネスコンサルティングを手掛ける。市場調査、市場視察のプランニング、フィージビリティスタディ、進出戦略・事業計画の策定から、現地代理店開拓、会社設立、販促活動、工場用地選定、工場建設・立ち上げ支援まで、現地に密着したコンサルテーションには定評がある。11年からはJTB法人東京と組んでブラジルビジネス情報センター(BRABIC)を立ち上げ、ブラジルに関する正確な情報提供とよりきめ細かい進出支援を行なっている。