ブラジルで大ブレイク中のアニッタ、早くも北米でも注目される!

2013年 09月 1日

Anitta3

ファンキ・カリオカを土台にしたR&B調ポップスで、今年、ブラジルで大ブレイクを果たしたポップス・シンガー、ファンケイラのAnitta アニッタ。サッカーならネイマール、ポップスならアニッタといわれるくらい今やブラジル中を話題に巻き込んでいる彼女ですが、8月30日に米「フォーブス」WEB版までもが、ポスト・イヴェッチ・サンガロ、次の“ハイーニャ(クイーン)”はアニッタ、と記しています。

アニッタ(MC アニッタ)ことLarissa de Macedo Machado ラリッサ・ヂ・マセード・マシャードは、1993年リオデジャネイロ生まれ。幼少時から音楽が大好きだった彼女は祖父に進められて8歳のときにHonório Gurgelオロリオ・グルジェウ教会の日曜日の聖歌隊に参加するようになったそうです。

16歳のときインターネットでヴィデオを発信したことで、広く注目を集めていきます。

エキッピ・ヂ・ソンと呼ばれるサウンドシステムの中でも老舗大手、レコードレーベルも運営する「falcão 2000」と契約したアニッタは、MCアニッタの名で、2010年ころから 「Eu vou ficar エウ・ヴォウ・フィカール」、「Proposta プロポスタ」、「Fica só olhando フィッカ・ソ・オリャンド」、「Menina má メニーナ・マー」などで注目を集めていきます。

MCと名前についてはいましたが、このころから歌はR&Bスタイル。「エウ・ヴォウ・フィカール」ではお尻フリフリダンスが注目されました。

しかしアニッタが目指す方向と「ファウカォン2000」との意向が食い違ってきたのか、アニッタは新たな事務所と契約します。このとき裁判沙汰にもなったそうですが、移籍は吉とでて、アニッタは2012年に放った「Meiga e Abusada メイガ・イ・アブザーダ」でブレイクのきっかけをつかみました。ラスヴェガスで撮影され、ビヨンセやアリシア・キーズを手掛けたことでも知られるBlake Farberが監督したというビデオクリックも話題になりました。

今年の4月にはセカンドシングル「Show das poderosas ショウ・ダス・ポデローザス」をダウンロードで発表。グローボによるとオフィシャルビデオはyoutubeで100万人以上がアクセスしたそうです。

ところが大ブレイクのきっかけになったこのビデオは、振り付けがBeyoncéビヨンセのダンスにそっくりだと物議をかもし、アニッタをめぐるビヨンセ論争がネットで繰り広げられました。これに対しアニッタは「あくまでこれはオリジナル」としながらも「私がビヨンセのこと好きじゃないって言ったら偽善よね」と発言しています。

Belo ベロ、Buchecha ブシェッシャ、Perlla ペルラ、Kelly Key ケリー・キーなどを手掛けたプロデュース・チーム Umberto Tavares e Mãozinha  ウンベルト・タヴァレス&マォンジョーニャが手掛けたファースト・アルバム「Anitta アニッタ」が、満を持して今年7月上旬にブラジル・ワーナーから発売されました。

今やテレビ番組にもひっぱりだこのアニッタですが、ヘジーナ・カゼーが司会を務める「Esquenta! エスケンタ!」など日本で見られる番組にもたびたび出演しています。

(文/麻生雅人、写真提供/Promoção K2L Empreendimentos Artísticos)