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リオの抗議デモ名物(!?)バットマン、インタビューに答える

バットマン20140125

2013年6月以降、リオで行われた20の抗議デモに参加しているというバットマン。しかし1月19日(日)にレブロンで行われたホレジーニョへの参加は、彼を混乱に巻き込んでいるという。ホレジーニョはそれまでの抗議デモとは異なり、明確に抗議の声を上げるデモとは性質がことなることが、バットマンや周りの人々を戸惑わせているようだ。1月23日付け「ヴェージャ」(電子版)が、バットマンに扮しているEron Moraes de Melo エロン・モライス・ヂ・メロさんのインタビューを掲載した。

–混乱はどんな風に始まったのですか?

私は、どこからあんなに多くの人が来たのかわからず、何の騒ぎだったのかも知らなかったのです。後でわかりましたが、私がそこにいたのは滑稽だったかもしれません。

彼らが集まったのは盗みを働くためではないし、もちろん混乱を起こすためでもありません。彼らはこの社会が平等ではなく差別があることを訴えたかっただけなんです。金持ちがファヴェーラを訪問するとツーリストだと見なされますが、ファヴェーラの人がショッピングセンターに行くと泥棒だと決めつけられますよね。

–あなたはなぜバットマンの格好で現れるのですか?

私は理想主義者だからです。私たちは世界を変えられるのだと信じているんです。間違っていることを間違っていると叫ぶとき、皆の注意を引くことができるからです。エロン(本名)がいてもだれも気に留めませんから。

–衣装は自前?

仮面以外はすべて自作です。仮面は私の友人がネットで買ったものを譲ってもらったんです。抗議デモに出る以前は、カーニバルの時に着たことがあります。

最初にデモに参加したとき、一人の男性に一緒に写真を撮って欲しいと言われて写真を撮りました。その時は誰だか気が付きませんでしたが、後でインターネットを見たら俳優のマルセロ・セハードでした。

–なぜバットマンを選んだのですか?

いつもバットマンが好きだったからです。バットマンは人間でありヒーローです。どこにでもいるような人で、世間にはびこっている間違ったシステムと戦っています。彼の一番の武器は、彼の能力と気力です。

もうひとつの理由は、2013年6月のデモのとき、エドゥアルド・パエス市長がSNS上で、コリンガ(ジョーカー)のイメージで広められました。だからバットマンが必要でしょ? 歌手のラチーノを見習ってバットマンを呼ぶことにしたんだ(※ラチーノは、2013年にセルタネージャのデュオ、マテウス&ナタンとの共演でバットマンをテーマにした歌「バットマンを呼べ」を歌っている)。

–バットマンの格好になるといつもと違う気持ちになりますか?

私がコウモリのマントを身に着けると、とても責任を感じます。私にはミッションがあるんだという気持ちになります。行動にも言葉にも気を使います。正義の味方、スーパーヒーローですからね。そして常に平和的に行動します。デモで逮捕されたときも、平和的に対応しましたよ。ただし行動は平和的ではあっても、受け身ではありませんよ。

–(何度も抗議デモに参加していますが)、イベントへの参加と仕事はどう両立させているのですか?

私は自営業なんです。家に研究所があり、家で仕事をしています。だからデモに参加したあとは夜通し働きます。

–あなたの顧客は、あなたがバットマンであることを知っていますか?

大体知っていますよ。からかわれることもありますが応援してくれる人もいます。

–あなたの奥さんはこのことをどう考えているのでしょう?

私たち夫婦にはまだ子供がいないので、私が彼女の子どものようなものでしょうね。私が逮捕された時は、ひどく怒られました。家に帰るのが怖くて、彼女が寝静まるのを待ってから帰ったんですけど(笑)。でも彼女は、私がけがをすることを心配してくれていますが、基本的には応援してくれています。私が“ヒーロー症候群”だということを彼女はわかっています。

–あなたはプロフェッショナルの抗議者ですか?

いいえ、これは私の仕事ではありません。私の義務です。ただぶつぶつと家の中で、政府がどうとか、社会がどうとか、不平をこぼすだけの日々にはもう疲れたのです。だから道に出たのです。

(文/麻生雅人、写真/Fernando Frazão/Agência Brasil)
写真は2014年1月25日、リオデジャネイロで行われた、W杯開催に向けて人々のために公正な公金の使い方画されることを求める抗議デモに参加したバットマン。プラカードには「欲しいのは標準的な病院だ、FIFA」というニュアンスのメッセージが書かれている

全国へ拡散して抗議デモの様相を呈し始めたホレジーニョ。レブロンでは「ショッピングセンターは“新たな20センターボ”」の叫びも
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