ブラジルでは68%の家庭が毎日ネットにアクセス

2014年 03月 14日

ブロードバンド普及

応用経済調査院(IPEA)が(3月)13日に発表した「情報通信サービスから見た社会的受容を表す指数」と題する調査によると、インターネット利用は年々拡大し、現在では40.8%の家庭がインターネットにアクセスする手段を持ち、68%の家庭では毎日ネットを利用しているという。

同機関では3810世帯を対象に、固定電話や携帯電話、インターネット接続、有料テレビ、公開テレビに関するアンケートを実施した。

インターネット接続手段は、ケーブルテレビ32.8%、固定電話23%、携帯電話18.3%、衛星放送のブロードバンド10.6%、ラジオのブロードバンド10.2%、ダイヤル回線1,5%、その他3.6%となっている。家族の中で最低1人は携帯電話からインターネットに接続しているという家庭は38.1%に上る。

インターネットを利用してない家庭は、その理由を、コンピューターがない59.6%、インターネットサービスの使用料が払えない14.1%、必要や関心がない8.7%、使い方を知らない4.3%と説明している。

コンピューターを持っている家庭は48.1%で、持っていない家庭に購入する意思があるかと問うたところ、29.3%は購入の意思はないと返答。34%は300~800レアル位なら払えそうだと答えている。

インターネットサービスの利用料金は様々で、55.2%の家庭は31~70レアルを払っているが、31.6%の家庭は自分達が契約している接続速度を知らない。この割合は、北部や北東部では50%を超える。

情報通信サービスを全然利用していない家庭は9.1%で、90.5%の家庭が公開テレビ、26.6%の家庭が有料のテレビを観ている。

また、テレビや電話、インターネットといったサービスを個別に契約している家庭は70.6%で、複数の契約を組み合わせたパックサービス利用者は19.7%。パック契約は基本的に固定電話とブロードバンドを含んでおり、固定電話とブロードバンドのみの契約は30.1%だが、パックの80%は固定電話、91.2%はブロードバンド、76.4%はその両方を含んでいる。パックサービスの値段は71~150レアルだった。

固定電話のある家庭は54.4%で、固定電話を持たない家庭は45.6%。これに対し、携帯電話が1台もない家庭は15.5%で、家族全員が携帯電話を持っているは29.2%。家族が使う携帯電話の台数は人数の半分以下という家庭は16.3%だった。

携帯電話利用家庭の82.5%は前払いで、後払い5.9%。ただし、両方のタイプを利用する家庭も3.9%あり、前払いのみは78.6%、後払いのみは2%だ。

携帯電話のサービスの質に対しては65.5%が肯定的な評価をしており、消費者保護センターへの苦情最多業界というイメージと異なった印象を受ける。固定電話のサービスには72.9%が肯定的な評価をしており、ブロードバンドでは69.31%、有料テレビでは87.1%が肯定的な評価をしている(3月13日付「G1」サイトより)。

(記事提供/ニッケイ新聞、写真/Marcello Casal Jr/ABr)
写真は2008年4月8日、左から3人目がジウマ・フセフィ(ルセーフ)官房長官(当時。現・大統領)、左から4人目がルーラ大統領(当時)。政府と、通信会社のオイ、ブラジル・テレコム、テレフォニカが、2010年までに都市部の公立学校5万6685校でブロードバンドが使用できる環境を整えることに合意した