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急成長のリバウンド? 大国への一里塚?
ブラジル巨大企業株の記録的下落

petrobras

3月10日付けブラジルの有力紙「フォリャ・ジ・サンパウロ」によると、ブルームバーグ調べの「世界の時価総額トップ500企業」の中で直近の12カ月で最も市場価値が下落した10大企業を発表したが、そのうちなんと4社がブラジル企業であったとのことだ。

資源エネルギー関連のペトロブラス、ヴァーレ、金融機関のブラジル銀行、ブラデスコと、いずれもブラジル人であれば、誰でも知っている大会社である。

なかでもペトロブラスは、スペインの金融機関バンキアの51%に次いで、ワースト2位で下落率が34%であった。ヴァーレがワースト5位で29.6%、ブラジル銀行がワースト7位で29.1%、ブラデスコがワースト8位で25.1%ダウンであった。ペトロブラスは5年前には、世界の時価総額ベスト10にランクインをしたこともあったが、現在は残念ながら121位まで下がり、時価総額も740億ドルで、ペトロチャイナの3分の1になってしまった。

13年にトップ500社から落ちてしまった企業は、タバコ会社のソウザ・クルーズと金融機関のイタウサとサンタンデール、そして通信会社テレフォニカであった。

12年にはさらにクレジット会社のシエロと先日破産法適用を申請したエイキ(アイキ)・バチスタのOGXペトロリオが入っていた。しかし、この時価総額の減少は単に企業の業績に起因するだけではなく、直近の12カ月でドルに対して約16%下落した為替も原因のひとつである。これは、主要31通貨の中でワースト4位であった。

また、トップ500にランクインした企業数を国別に見てみると、断トツで1位なのがアメリカの207社、2位が英国で32社、3位に日本が入り31社、フランス26社、ドイツと中国が21社、その後、カナダ、スイス、香港、スウェーデンなどが続き、ブラジルは15番目で6社である。

ブラジルはGDP(国内総生産)では世界8位前後なので、もう少し上位でもいいような気もするが、5年前がバブルで、ようやく実力相応になってきたのではないだろうか?

GDPの6割を内需が占めるブラジルは、12年まで消費は2ケタ成長をしており、確実に市場は拡大しているが、需要に供給が追い付かず、貿易収支が落ち込み、GDPの成長を阻んでいる。まさに新興企業、産業の育成が追い付いていない証左といえよう。

アメリカが1位アップル、2位グーグル、4位マイクロソフトであることを見ると、元国営資源会社や、利権に守られた金融関連企業が上位にきているうちは、順位を上げるのは難しいかもしれない。GDPは伸びず、株価も下落し、為替も弱くなっているが、実はブラジルの内需は伸びており、消費市場は底堅く、安定している。その証拠に、ブラジル企業の時価総額トップは、資源、金融系を抑えて、ビールを主体とする飲料メーカーのアンベブ(61位)であった。

(文/輿石信男(クォンタム)、記事提供/モーニングスター、写真/Divulgação)

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