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駐車場探しの苦労を解消!? ブラジル、バイーアで自動車預かり業が繁盛

バイーア モデーロ市場

一時的に中南米で自動車販売台数が低下しているというニュースが流れているものの、ブラジルの自動車販売台数はここ数年で増加、大都市では渋滞が当たり前となっている。

巨大な駐車場を備えたショッピングセンターに入っても、駐車スペースを見つけるに一苦労、ぐるぐると駐車場内を回らなければ車が止められない、という体験も日常的だ。

そんな中、バイーアで、ショッピングセンターやレストランに自家用車でやってくる客向けに、自動車を預かるサービス業が登場、繁盛しているという。現地メディア(「TVグローボ」10月26日づけ)が伝えている。

同社は、契約店のエントランスで、客が乗って来た車を受け取り、預かるサービスを提供している。客は、店やの入り口で車を預ければ、同社のスタッフが車を駐車場まで運び、駐車スペースを見つけてとめておいてくれるというわけだ。

車を預けてから車が戻ってくるまでの間の保証も、この会社がすべて行うため、客は安心して車を預けられる。

この企業の顧客は、駐車スペースを探すのが億劫、という理由で客が来なくなることを危惧するショッピングセンターや劇場、レストランなど。とある伝統料理を出すレストランは、同社に月に1万2000ヘアイス(約54万円)を支払っているという。

バイーアでは、ショッピングセンターだけでなく、海の近くのレストランでも駐車場探しに苦労することが多いという。

このサービスが始まったのは2005年。開業当初は収益がなかなか上がらなかったが、顧客の管理や経営のシステムなどについて中小零細企業支援サービス機関(セブラエ)のコンサルタント講習を受けて2009年に再スタートしてから、ビジネスは軌道にのったという。現在は月に約40万ヘアイス(約1800万円)の収益を上げている。

同社のホジェーリア・ジ・アレンカール代表は「街に車が増えると駐車場を探すのが大変になりますが、私たちのビジネスにはチャンスが生まれます」と語っている。

※1ヘアウ=44.774370円で換算

(文/麻生雅人、写真/Tatiana Azeviche/SeturBA)
同社のサービスを利用しているレストランでは駐車場の心配をせずに食事に出かけることができる。写真は2014年6月4日、バイーア州サルヴァドール、モデーロ市場のレストラン

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