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降水量が増えるはずの2月でも貯水池の水量、予想値を下回る。しかしサンパウロ市民の渇水への危機感は未だ希薄!?

渇水を忘れるカーニバル

ブラジルは世界の中でも多くの降水量を誇る国。水不足になると聞くと意外な気もするが、広大な国土を持つ国だけに、降水量も国中で一定なわけではない。

ブラジル大使館によると、アマゾン川の河口ベレン市近くとアマゾニア地方の広域では降水量が多く、年間2,000mm以上を記録するほか、サンパウロ州の大傾斜地に沿った地域も雨がよく降るという。しかし、ブラジルのほとんどの地域では年間1,000mm~1,500mmと適度な降水量なのだという。かと思えば北東部の「干ばつ地帯」は、国土の10%を占めているとう。

2月17日~19日にかけて北部のアクリ州で洪水があったり、サンパウロ州内陸部などで大雨が降ったというニュースもあったが、以前、水不足は続いている。昨今、問題になっている南東部を中心とした渇水は、ダムや貯水池などの水源に雨が降らないことが大きな原因のひとつであるようだ。

ところが、南東部サンパウロ州では水不足に対し州政府が本気で対策に取り組んでいないという噂があるという。

「サンパウロ州のジェラウド・アウキミン知事は、ダムの水が減るのに合わせて全力で節水を広く呼びかけようとしていないと噂されています」とは、グローボ放送網の日本における代理局をつとめるアイピーシーワールドのアルトゥール村永社長。

「水がなくなったら、国から緊急水対策としておりてくる予算で州を潤わせようとしているという裏事情があるようなのです」(アルトゥール村永氏)

また、同州には、水が無くなったらなくなったで、ブラジル国内から水を集めてこれば済むだろう、という考え方もあるという。

「水を運ぶ輸送業者やインフラ設備を整える業者は、そんな状況を注視しながら取らぬ狸の皮算用を始めている、とも言われています」(アルトゥール村永氏)

2月18~19日づけ「G1」は、サンパウロ州の主要水源であるカンタレイラ水系や同州を流れる河川、貯水池の水量は2月に入ってからの雨の影響もあり、日に日に水量が増えている様子を伝えている。しかし、2014年の平均値にはまだまだほど遠いようだ。

2月19日づけのグローボ系「エポカ」誌電子版は、2月はこの9年間で最も雨量が多い月であるにも関わらず、現在カンタレイラ水系のシステム例年の平均に比べ46%も低いという。

国立水資源局(ANA)の発表によると、貯水池に溜まる水は予想よりも毎秒3万500リットル少ないが、その原因のひとつは、貯水池が乾燥しているため、スポンジ効果で水が地面に吸い取られていることだという。

4月からの乾季に備えて3月には貯水はフルになっていなければ、9月まで続く乾季が乗り切れるか不安視する声もあがりつつある。

「サンパウロにあるレストランや水を使うビジネスでは、倒産するところが出てきてもおかしくない事態に突入しつつあるといえるでしょう」(アルトゥール村永氏)

渇水を忘れるカーニバル

しかし、そんな事態を目前にしても、サンパウロ市では危機感はあまり感じられないという。とくに今年のカーニバルは、路上に繰り出すブロコの数が2014年より約100団体増えたこともあり市内は大いに盛り上がりを見せた。水不足なんて何処吹く風で楽しんでいるようすだったという。

「多くの人々は、最悪の事態になったとしても、サンパウロという南米最大の都市を国が放っておくはずないと信じているのではないかと思われます」(アルトゥール村永氏)

カーニバルは終わった。サンパウロ市民は厳しい現実に向き合わなければならなさそうだ。

(文/加藤元庸、写真/Bloco Filhos da Foto (07/02/2015))
写真は2月7日、サンパウロ市。路上に数々のブロコが繰り出し人々はカーニバルを楽しんだ

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