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経済防衛協議会、ネスレによるガロット買収から15年目に承認か

ガロート ネスレ ブラジル

ブラジル人の国民食ともいえるチョコレート「ガロット」。マシュマロ、クッキー、ココナッツクリーム、ヌガー等々、様々なフレーバーが詰まった黄色の箱からチョコレートを選び出す瞬間は、老若男女を問わず、誰もが真剣だ。

そんな「ガロット」をめぐる、15年に及ぶ騒動がひと段落する気配を見せている。

グローボ系ニュースサイト「へヴィスタPEGN」ほか現地メディアが9月20日づけで伝えたところによると、ブラジルの経済防衛行政審議会(CADE)はネスレによるガロット買収を承認するにあたって、ガロットが持つ4種の製品ブランドを大手ライバル会社には売ってはならない、との見解を示した。

ネスレによるガロットの買収は、当事者どうしでの間では2002年に完了しているが、独占禁止法に抵触するとして、CADEの承認待ちになっていた。

2016年、買収から14年目にしてCADEの承認を得るためにネスレが出した案は、ガロットの持つ4ブランド「セレナータ・ド・アモール」「ショキート」「ローロ」「センササゥン」を同業他社に売却することだった。

ネスレからの案では4ブランドの売却先を菓子メーカー大手モンデリース・グループ傘下の「ラクタ」に売却することを想定していた。しかしながら、ブラジルにおけるラクタのマーケットシェアはネスレに次ぐ第2位で、ラクタへの売却は独禁法に抵触するため、CADEは市場シェアがもっと少ない同業者、例えば「アルコー」「ハーシーズ」など、に売却すべし、とした。

2002年のネスレによるガロットの買収の2年後、CADEはこの買収を否認した。そのため、2005年、法務省は買収を保留とした。

法的に保留となったことで、ネスレはガロットを帳簿上も事業上もネスレの傘下に入れることはできず、完全に分別管理せざるをえない状態が続いていた。

この状況を打開するため、2016年、ネスレはCADEにガロットのもつ製品の一部を他社に売却することで独禁法の問題をクリアできるのではないかと提案した。

CADEはネスレの提案内容を審議し、昨年10月、1年間の猶予を持つことを条件に4ブランド売却を進めることを許可した。そしてこのたび、この4ブランドの売却先からラクタを外すことを前提に、ネスレのガロット買収を承認するという方向性が示された。

2002年の買収でネスレのガロットにおける株式持ち分は58%となり、それによりブラジルにおけるネスレのチョコレート市場占有率は34%に達した。一方、最大のライバル、ラクタは33%を占めており、以後15年間、何社かの新規参入はあったものの、ネスレ、ガロット、ラクタが市場を支配している状況は変わらなかった。

ネスレによるガロットの買収事案はCADEが扱った案件の中で最も大きいものの一つで、のちの立法に大きな影響を与えた。2002年時点ではすでに当事者同士で合意に至ったM&A案件が数年後にCADEに否認されることがしばしば見られたが、否認されたときにはM&A後の統合がすでにかなり進んでいることがほとんどだった。

ネスレのガロット買収から10年後の2012年、新しい法令が制定され、M&A案件は事前にCADEの承認をとることとなった。新法施行後は、当事者企業は承認後でないと、生産ラインや経営管理体制などの統合を進めることができなくなっている。

ガロットの買収承認の条件についてネスレ広報は、まだCADE内部で審議中でありコメントできない、と伝えている。

(文/原田 侑、写真/麻生雅人)

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