ブラジル株価指数は世界同時株安前の水準まで急回復
2018年 02月 18日2月に入ってから世界の株式市場は米国の長期金利上昇をきっかけに株価下落に見舞われた。年始から順調に上げてきた日経平均は昨年10月後半の水準にまで落ち込み、回復の兆しは出てきたものの、勢いはまだ弱い。
一方で世界同時株安の震源地、米国の代表的株価指数ダウ平均の2月16日終値を見ると、2週間の下落幅のほぼ半分まで回復してきている。
グローボ系ニュースサイト「G1」他現地メディアが2月16日づけで伝えたところによると、ブラジルの代表的株式指数Ibovespaは、同日、終値ベースで1週間で4.48%上昇して引けたという。
ブラジルの株式市場も米国市場の混乱の影響を受け、2月5日からの1週間でIbovespaは約3.7%下落した。
しかしながらカーニバル祝日明けの14日から急回復を見せ、16日は2月5日の急落前の水準まで戻し、84,524ポイントで引けた。
ちなみにIbovespaの年明け以降の上昇率は10%を上回っている。
2月に再開した国会では社会保障制度改革法案の採決が最優先事案となるはずだったが、リオデジャネイロ州の治安悪化に対する軍の介入に関する緊急の採決が割り込む形となった。
政府は社会保障制度改革法案の2月中の採決を目指す方針を変えていないが、この点については懐疑的な投資家が多いようだ。
(文/原田 侑、写真/Fernando Maia/Riotur)
写真は2月17日(土)、街中ではまだまだカーニバルの余韻が残るリオデジャネイロ市。旧市街区3月1日通りで観衆を楽しませたブロコ・ダス・ポレローザと人気歌手のアニッタ