1970年ワールドカップメキシコ大会の英雄ジャイルジ-ニョ

2013年 11月 16日

ジャイルジーニョ

今も語り継がれる1970年のFIFAワールドカップ・メキシコ大会は、ブラジルが3度目の優勝を飾り、“フッチボウ・アルチ”を見せつけた伝説的な大会だ。

アフロヘアがキマっていたジャイルジーニョは、あらゆる世代のブラジルのセレソンの中でもベストチームだったと伝えられる最高のチームによる同大会で、初戦から決勝戦までの全試合でゴールを決めた偉業でも知られている。圧倒的なパワーとスピードを誇ったジャイルジーニョは「furacão フラカォン」(ハリケーン)と呼ばれた。

現在は指導者としてサッカーに貢献しているジャイルジ-ニョだが、リオデジャネイロ近辺で200名もの青少年に無料でサッカーを教えているという彼の活動が11月15日付け英「ミラー」(電子版)で紹介されている。

かつては最も危険な場所ともいわれていたファヴェーラのひとつ、マンギーニョスで一週間で二回、もちろん無料でサッカーを教えているという。

ブラジルでは“フラカォン”の名前を聞と、サッカーファンは自然に笑顔を浮かべるという。

ジャイルジーニョは「私は何かを恩返ししたい。彼ら男の子たちは楽しみながら良いサッカー選手になる方法を学べるに違いない。基本的に彼らは良い若者である」と信じて止まない。

(文/加藤元庸、写真/VI-Images via Getty Images)
写真はFIFAワールドカップ1974年西ドイツ大会、6月22日の対ザイール戦のジャイルジーニョ