日本戦の開催地のひとつヘシーフィ(レシフェ)が「ファン・フェスト」開催を拒否!?

2014年 02月 21日

アレーナ・ペルナンブッコ

FIFAワールドカップ・ブラジル大会では、開催12都市がそれぞれ、音楽関連のショウやスクリーンモニターを使ったイベント「ファン・フェスト」を開催しなければならいことになっている。

FIFAのマーケティング・ディレクター、ティエリ・ワイルによると、開催都市の中で唯一、ペルナンブッコ州のヘシーフィだけが「ファン・フェスト」を開催しないかもしれないと通告してきたという。2月20日(木)付け「フォーリャ」(電子版)が伝えた。

「ファン・フェスト」の開催はFIFAと主催都市とスポンサーが出資し合って運営することになっているという。

しかしティエリ氏は、主催地は「ファン・フェスト」を開催する義務があるという。「契約書にも明記されていることなので、もし実行されなければ法律的に責任を問われることになります」(ティエリ・ワイル氏)

責任が問われると裁判となり、罰金も科せられることがあるという。ただ、現時点でFIFAはまだ対処を決めてはいないという。

「なぜなら、いまだかつて、ファン・フェストを開催しなかった前例はありません。しかもすべての開催地がファン・フェストを開催することを望んでいるのです」(同)

ファン・フェストが始まったのは2006年からとのことで、イベントは入場無料で開催される。開催には地元に出費が必要だが、スクリーン、音響、柵はFIFAが負担するという。会場のセキュリティと招聘するアーティストへのギャランティが主催地の負担となる。

FIFAによると、「ファン・フェスト」の開催費用は平均すると1千万ヘアイス(レアル)約4億3千万円だという。しかしヘシーフィ市は、同市で行った場合は2千万ヘアイス(レアル)約8億6千万円になると、苦情を言っているという。

対してFIFAは、この金額を抑えることは可能として、ヘシーフィ市との対話を希望しているとのこと。しかしヘシーフィ市はこの件に関してコメントはしたくないと言っているようだ。

しかし、もしヘシーフィが「ファン・フェスト」を開催しないなら、我が町で開催したいと、ワールドカップ開催地ではない他の都市が立候補しているという。パライーバ州ノジョアンペッソア市も、立候補しているひとつだという。

※為替は1ヘアウ(レアル)=43.153108円で換算。

(文/麻生雅人、写真/LatinContent/Getty Images)
写真は2013年4月14日のアレーナ・ペルナンブッコ。スタジアムは早くから完成していた