UFC、リョート・マチダは2階級制覇ならず

2014年 07月 6日

リョート・マチダ

サッカーワールドカップではブラジルのセレソンはベスト4へ向かう。UFC-究極格闘技(UFC175)では、日系ブラジル人のリョート・マチダがチャンピオンに挑んだ。

オクタゴンと呼ばれる、金網に囲まれた八角形のリングで戦う総合格闘技、UFC。UFC 175ミドル級タイトルマッチが行われたのは7月5日(土)、アメリカ合衆国のラスベガス、マンダレイ・ベイ・イベント・センター。

極真空手とムエタイを操り、UFCのライトヘビー級でチャンピオンにもなっているリョート・マチダが、今度はミドル級で、11戦負け知らずのチャンピオン、クリス・ワイドマンをノックアウトできるか、注目が集まっていた。

クリス・ワイドマンは無敵だったブラジル人アンデウソン·シウバと戦い、シウバを骨折させて一蹴している。実はリョートとアンデルソンは親友同士。これまでリョートがUFCでミドル級のタイトルを狙ってこなかったのは親友アンデルソンと闘いたくないかったからだと言われている。

そのアンデルソンが敗れたことで、リョートはミドル級を狙うことになった。いわばこれは、リョートによるアンデルソンのための仇討ちでもあった。

スポーツメディア「MMAFighting」は、事前にさまざまな予測を報じていた。

「ドラゴン」リョート・マチダは顎が弱いと言われているとのことで、チャンピオン、ワイドマンのコーチレイ、ロンゴは町田の挑戦をあっさり退けると確信しているという。

対してムエタイ・コーチのハファエウ・コルデイロは「リョートが弱いあごを持っているなんて嘘だ」とインタビューに答えている。

「リョートはワールドクラスのストライカーだ。経験と才能を持ち合わせている」として、「リョートがワイドマンをノックアウト」すると宣言した。

リョート側はクリス・ワイドマンを決して過小評価しておらず、「これまで以上に良く見える」とコーチは語っている。

「今回は面白い戦 いになるだろう。しかしリョートが新しいミドル級チャンピオンになる」

当のチャンピオンのクリス·ワイドマンは、自分はチャンピオンとしてアンデウソン·シウバよりましだと言っており、暗に、シウバより格下のリョートには負けない宣言をしていた。

試合は5ラウンド、甲乙つけがたいファイトが展開されたが、判定に持ち込まれ、チャンピオンの防衛に終わった。

試合の模様はWOWOWライブにて改めて7月11日(金)夜9時40分から放送される。

(文/加藤元庸、写真/Getty Images)