ネイマール、ブラジルがW杯決勝に進出した場合、鎮痛剤を使った復帰の可能性を医師と話し合っていた

2014年 07月 10日

負傷したネイマール コロンビア戦

決勝トーナメントからの敗退が決まってしまった今となっては過ぎてしまった話題ではあるが、ブラジルが決勝に進出した場合に決勝戦で復帰する可能性について医師と相談していたという話題が7月6日(日)づけの現地メディア(「ヴェージャ」同日づけ)で、報じられている。

「ヴェージャ」誌(電子版)が伝えているのはテレビグローボの報道内容。同報道によると、腰部に位置する第三椎骨を骨折して療養中のネイマールに対し、鎮痛剤を入れ込んで試合に出場する方法が医師の提案のひとつとして出されていたという。

しかし、医師もこの方法を勧めたわけではなく、ネイマールもこの治療法による出場を拒否したという。

ネイマールは現在、CBFの専属医師団の代表でもあるジョゼー・ルイス・フンコがケアしており、ジョゼー医師の許可がでるまで動くことはできず、家族の下で療養している。テレゾーポリスからグアラジャーの自宅に搬送されたとき、医師団はネイマールに敬意を表して全員がネイマールに同行したという。

「痛みどめで無理にフィールドに出してしまうと、他の箇所が新たに負傷する可能背もあり、彼の将来のキャリアをつぶしてしまう可能性があるばかりか、彼自身の生命にも危険が及ぶ可能性があります」(ジョゼー・ルイス・フンコ医師)

この時点でジョゼー医師がネイマールに示した安静期間は45日間だった。現在、ネイマールの骨は安定しており、完全にくっつくことを待つ状態だという。

ネイマールは、ブラジルが決勝に進出した際に間に合う可能性を同医師に質問。これに対して医師は、出場できるかもしれないという夢を抱くことはやめるように提言したという。

さらに同医師は「鎮痛剤を入れ込んで試合に臨んだ後に問題を抱えた選手のケースが過去にある。(ネイマールが復帰するかもしれない)という幻想を人々に与えるべきではない。13日の決勝戦にブラジルが出たとしてもネイマールが出場する可能性はわずかでもあり得ない」と、テレビグローボに語っていたという。

(文/麻生雅人、写真/Marcello Casal Jr/Agência Brasil)
写真はネイマールが負傷した7月4日のブラジル対コロンビア戦