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合衆国発ドキュメンタリー映画がバイオエタノールを評価

フレックス車 バイオ燃料

現在のところ日本の自動車燃料はガソリンと軽油(ディーゼル)が多い。電気やLPガスは10%に満たない。

アメリカ合衆国ではシェールガスの開発で大騒ぎだが、それによってガソリンの価格が下がることも予想されており、当分は、自動車はガソリンを燃料とするエンジン車が主流のままだという予測が大勢を占めるようになってきた。

そんな中、アメリカ合衆国で一本のドキュメンタリー映画「PUMP」が話題を集めていると同国メディア(「ザ・ソース」)が紹介している。

オイルは食品から洋服、プラスティック、家具などにさえ使われており、自然資源である限り、地球から枯渇する可能性があるという説もある。映画「PUMP」はアメリカ合衆国という国家がオイルに頼りすぎていることに警笛を鳴らしている。

そして、この映画が注目しているのがブラジルのエネルギー事情だ。

さとうきびの生産量が多いブラジルではガソリンに加え、さとうきびを原料とするエタノールも自動車などの燃料として1970年代から普及している。

映画「PUMP」によると、ブラジルではガソリンとエタノールの価格は、お互いに相互作用して決められており、そのどちらか一方がなくなってもブラジル社会は機能するようになっているという。

映画には、ルーラ元大統領が出演してブラジルの事情を紹介しているという。

また、多くの専門家は、ブラジルはエタノール市場の実験現場として成功した場所で、今後世界中の経済に影響を及ぼしていくモデルになると信じられているという。

実際、ブラジルの自動車市場でフレックス・フューエル(FFV)車が普及しているのは周知の事実。FFV車は、ガソリンでもエタノールでも、またその両方をいろんな比率で混ぜても走行可能だ。

このFFV車、自国での市場が大きいとはいえない国々でも、対ブラジル向けに開発が進められている。BMVの320i ActiveFlexもその一例といえるだろう。

日本もまた、国内では現在のところ電気とガソリンによるハイブリッド車など電気自動車関連の開発が主流となっているが、FFV車の技術は対ブラジル市場向けに開発されている。2006~2007年、ホンダ、トヨタ、三菱自動車が相次いでFFV車をブラジルに投入して話題になったことも記憶に新しい。ホンダは2009年以降FFV二輪車も開発して、ブラジル市場で成長を続けている。

「PUMP」の中では元シェルの社長ジョン・ホフマイスター氏も、バイオエタノールなど代替燃料を推奨しているという。ヨーロッパでもスウェーデンなどを中心にバイオエタノール燃料は需要がある。

近年は各国での需要を受けて、エタノール生産のためさとうきび畑がアフリカやアジアに広がっているが、一方では現地の農民たちの農地収奪問題もたびたび報告されている。

映画がきっかけで、世界でまたFFV車に脚光があてられるかもしれないが、原料の生産地の事情にも目を配りながら開発が行われることを願うばかりだ。

(文/加藤元庸、写真/Rafael Neddermeyer/Fotos Públicas)
フレックス・フューエル(FFV)車

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