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水不足はサンパウロ州のみならず。電力不足の懸念も高まる

ジャグアリー貯水池

連邦会計検査院(TCU)が(10月)22日、南東伯(ブラジル南東部)での少雨、干ばつに関し、連邦政府がしかるべき措置をとっていたかを調査する事を決めたと23日付伯字各紙が報じた。

TCUが調査対象とするのは、環境省と国家水資源庁(ANA)だ。ジウマ大統領や労働者党関係者は聖州カンタレイラ水系の水不足は民主社会党(PSDB)政権の無策が原因と批判しているが、南東伯の水不足は聖州、ミナス、リオの3州に及び、複数州にまたがる水危機は国が主導権をとって対策を立てるという原則の履行を怠った可能性があるという。

聖州での水危機は、”未開の水域”の初回開放で貯水量が18.5%増えたはずのカンタレイラ水系が23日現在で3.0%(通常水位ならマイナス15.5%)、同水系に支援給水しているアウト・チエテ水系も残すところ8.2%だ。

聖州イトゥー市などでは給水車襲撃事件も発生し、アウト・チエテ水系のジャグアリー貯水池では発電所の電量確保のために放水量を増やせとの国家電力庁(ANEEL)の命令後、2カ月で水位が60%低下。同貯水池とカンタレイラ水系のアチバイーニャ貯水池を繋ぎ、両水系の水量を調整する設備の工事が完成しても設備が使えない可能性も出てきている。アウト・チエテ水系は”未開の水域”に相当する水はなく、降雨がなければ2カ月で底を突く。

他方、リオ州ではリオ市などの給水源でもあるパライバ・ド・スル(スウ)川の水位が大幅低下、ミナス州もサンフランシスコ川の水源が枯れ、159市が非常事態宣言中だ。

南東伯や中西伯での干ばつは同地域のダム貯水量低下も招き、今月末の貯水量は19%、11月半ばは16%に低下と推定されている。貯水量の低下は現在17.53%の北東伯でも深刻で、今月末には14.5%に低下する見込みだ。

少雨に伴うダム貯水量低下は、水力発電所の操業縮小や操業停止と火力発電所のフル稼働といった問題も招く。ここ2年間は火力発電所をフル稼働、風力発電やバイオマス発電も増えたが、現在のダム貯水量はカルドーゾ政権が節電や節水を訴えた01年より少ない。

23日付エスタード紙によると、エアコンや扇風機が売れ、電力需要が5千メガワット増えると見込まれる時期は、バイオマス発電と風力発電が下火となり、電力供給量が5千メガワット減る。火力発電所も保守作業などで25%近く稼動率を落とす必要があるが、現政権は電力カット不要と主張し続けている。

断水や食料品の値上りなど、国民も干ばつの影響を肌で感じている中、TCUがとるべき措置をとってなかったと判断すれば、連邦政府は罰金を科せられ、賠償責任を問われる可能性が生じる。

(記事提供/ニッケイ新聞、写真/Luiz Augusto Daidone/Prefeitura de Vargem)
写真は7月18日、ジャグアリー貯水池

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