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ブラジル人が一緒に働きたいと思う上司像とは?(2)

理想の上司

2015年7月から9月にかけて、リーダーシップと組織内コミュニケーションの調査に強い「コーチング研究所」(東京都千代田区。以下「CRI」)が、15か国(地域)の会社等の法人組織で働く1500人(各国100人ずつ)の非管理職を対象とした『組織とリーダーに関するグローバル価値観調査』を公表。

この調査結果はブラジルでも注目され、人材開発専門誌「メリョール」2015年11月号など現地メディアでも紹介された。

Part 1では同調査から浮かび上がった、優れたリーダー、つまりは「理想の上司」像と実際に高い評価を得ているリーダー、つまりは「よい上司」像の各国での違いについて見てきた。

Part 2ではCRIの同調査の第2回レポート『リーダーシップの類型による国際比較』から、ブラジルで機能しやすいリーダーシップとそのメリット・デメリットを見ていきたい。

Part 1でも触れたが、ブラジルにおいて実際に高く評価されている上司の資質として、
1. 権限委譲ができる
2. 戦略的である
3. 指示が明確である
4. 活力がある
5. 責任感が強い
の5項目が上位に挙がっている。これらの資質を備えたリーダーシップが、ブラジルの組織において人の心をとらえやすく、機能しやすいと考えられる。

ところで、この5つの資質からは『俺について来い』型の人物像が浮かび上がるが、CRIによるとこれらの資質は「トップ牽引型リーダーシップ」と関連が深い項目に分類されるという。このスタイルのリーダーは、「リーダー個人の資質や能力によって組織を牽引」する「古典的・伝統的」なタイプと分類されている。

となると、実際のブラジル社会が「古典的・伝統的」な段階であることを示しているのだろうか? という疑問が出てくるが、調査対象国・地域の中で「トップ牽引型」が機能しやすいと分類されたのはシンガポール、タイ、インド、ブラジルのみだった。近代化度合いや経済的成熟度とリーダーシップのタイプについては必ずしも直接的な因果関係があるわけではないようだ。

またこの調査は、「トップ牽引型」と対をなすのが「組織開発型」のリーダーシップであるとしている。CRIによると「組織開発型」のリーダーは「組織を構成するメンバーの個々の力や可能性に期待する」傾向が強いとのことだ。

BRICsの各国を見ると、中国はおよそ9:1の割合で圧倒的に「組織開発型」の傾向を示しており、ロシアは7:3で同じく「組織開発型」だ。一方、インドはおよそ4:6、ブラジルはおよそ3:7で「トップ牽引型」となっている。この状況を見ても、経済的成熟度と機能しやすいリーダーシップの型に直接的な関係はなさそうだということが伺える。

ちなみに日本は中間からほんの少しだけ「組織開発型」寄りとなっている。

では「トップ牽引型」と「組織開発型」がそれぞれ長く組織を率いた場合、組織にはどのような違いが出てくるのだろうか? (次ページへつづく)

(文/麻生雅人、写真/acworks)
『組織とリーダーに関するグローバル価値観調査』によるとブラジルのオフィスでは「トップ牽引型」の上司が機能しやすいという(写真はイメージ)

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