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やけどに対する特効薬は魚の皮!? ブラジルで治験開始

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国土が広く天然資源に恵まれたブラジルは、鉱業、林業、農業など第一次産業において長らく注目の的となってきた。

近年ではもう一歩踏み込んだ形で自然の恵みを活用する動きがみられる。アマゾンの希少植物を使った難病治療薬の開発や、使用済みのココナッツの殻、バナナの葉、巨大淡水魚ピラルク―の皮などを産業用に再利用するなどの研究が行われている。

そのブラジルで、新たに自然の恵みを生かした研究が実践段階にあるという。

TVグローボが11月11日、番組「ジョルナウ・ナシオナウ」で伝えたところによると、北東部で熱傷(やけど)の治療に関する前代未聞の治療法の治験が始まったという。

治療に使うのは淡水魚ティラピア(スズキ目の魚の一種)の皮。治験はセアラー州フォルタレーザ市の研究所で始まった。

被験者は主に深度II度の熱傷を負った患者。担当医によれば、魚の皮を使った治療法はバイオ治療の中でも世界でこれが初めてとのことだ。

「熱傷の治療では繊維型とも呼ばれるI型コラーゲンが最も重要な役割を果たしますが、そのコラーゲンの量と繊維の構造が治癒に大きく影響します。ティラピアの皮は理想的な構造を持っています」(治験コーディネーター、エヂマール・マシエウさん)

この治療法の研究はセアラー州立大学で2年前に始まり、現在ではペルナンブーコ州とゴイアス州からも研究者が参加している。マウスを使った実験でよい結果を得られたことで、今回の治験に踏み切ったという。

治験は4か月前に始まり、被験者は現在フォルタレーザ市に30人いる。治験開始当初から研究者たちは被験者の熱傷部分にティラピアの皮を貼るバイオ治療のみを行っている。

すでに23人が治療を終えているが、研究者たちによるとこの治療は患者側の痛みも少なく、病院にとってもコストが低いという。

治験は2018年には完了する予定で、そのころには被験者は100人に達するとみている。被験者の一人、飲食店勤務のイネスさんはこの熱傷治療がとても気に入ったという。

「魚の皮を患部に貼ってもらうようになってから痛みは感じなくなりました。とてもいい感じです。何より、治るのがとても早いと感じます」(イネスさん)

(文/余田庸子、写真/Secretaria de Agricultura e Abastecimento)
写真はサンパウロ州の地域農業供給局で2010年ごろから生産を増加させているティラピア

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