「ジャパンハウス」オープニング企画展は竹工芸の文化を紹介

2017年 05月 5日

ジャパンハウス 竹

世界のより多くの人々に対して日本のさまざまな魅力を伝え、日本への深い理解と共感の裾野を広げていくための海外拠点「ジャパンハウス」の1号店館が4月30日(日)、ブラジルのサンパウロに開館した。

一般公開の5月6日(土)からはオープニング企画展として日本文化・歴史と密接に関わってきた竹の展示が行われる。

同展示では、田邊竹雲斎氏、川島茂雄氏、日詰明男氏といった竹工芸における第一人者らの作品が一堂に会するほか、竹を組んで作られたシアター内では、スタジオジブリ制作の映画「かぐや姫の物語」(監督/高畑勲)のトレーラー映像上映、竹の民具などが展示される。

そのほか、日本における竹の歴史や、アクセサリー制作、尺八などをテーマとした様々なワークショップも順次開催される予定。

「ジャパンハウス」のキュレーションを務めるマルセロ・ダンタス企画局長は、竹は日本の美徳を表わしていると語った。

「竹は古来より日本人の生活に深く関わり、世代を繋いできた存在。竹の強靭性とたくましさ、軽いが頑丈で弾力性があり控えめであるという特性は、日本文化そのものを表しており、見せびらかすより存在すること自体に意義があるという美徳を表現している。この緊密な絆の機微をのぞきこむことが、これまで知られていなかった日本を知るという新たな可能性を切り拓いていくだろう」(マルセロ・ダンタス企画局長)

オープニング展示企画「BAMBU(竹)」は5月6日(土)~7月9日(日)まで。会場はGF多目的ホールと2F展示スペース。入場無料。

「ジャパン・ハウス サンパウロ(JAPAN HOUSE Sao Paulo)」
住所/Av. Paulista 52 – Bela Vista, Sao Paulo, SP, Brasil
電話/+55-11-3090-8900
開館時間/火~土曜日 10:00~22:00/日・祝日 10:00~18:00  ※休館日:月曜日

(文/麻生雅人、写真提供/外務省)
写真は竹芸家の名工 第四代 田邊竹雲斎による作品。5千本もの竹ひごを編み込んで作られた