コリンチャンスの名将チチ監督、契約更新されず!!

2013年 11月 17日

チチ監督

今週15日、トレーニングセンターで行われた記者会見で、コリンチャンスの会長マリオ・ゴビはチチ監督の契約を更新しない事を正式に発表したと「エスタダォン」(電子版)が伝えた。

現監督は約3年間チームを指揮し、今年の12月31日で契約が満了となる。

会見では次の監督候補については言及しなかったが、会長は、前コリンチャンス監督でもあり、セレソン代表監督も務めたマノ・メネーゼスを迎えたいという願いは常に言い続けてきた。

会見後、チチ監督は取材陣に笑顔で答えた。

「別れの雰囲気は出したくない。まだ今シーズンは終わっていない。人生には、いくつもの転機、サイクルがあり、また様々なステップが用意されている。しかし、その一つ一つに思いや尊敬は残される。1つのクラブに3年もいれる事は普通ではない」

ゴビ会長は「チチ監督にはいつでも戻ってきて欲しい」と言い残し、また次のように続けた。

「コリンチャンスはいつでも彼が戻って来る場所を用意して待っている。ここは彼の家も同然の場所。彼は私達を決して今まで到達する事の出来なかった場所へと導いてくれた。私達は永遠に感謝し敬意を持ち続けるだろう。彼は真面目で人徳がある人物であった。さらに非常に高い力量を持った監督であった」

また監督自身もチーム・組織に感謝を示している。

「3年でこれだけの事を成し遂げるのは通常難しい。私はこの組織で働けた事を誇りに思っている。今はチームをリベルタドーレス出場獲得圏内に連れて行く責任があり、その目標に向けて組織全体で取り組んでいかなきゃいけない。全力を尽くすつもりだ」

今シーズンを終えた時点で、チチ監督はコリンチャンスの監督として通算272試合を指揮した事となる。これはオズヴァルド・ブランダウンの441試合に続いて歴代2位の記録となる。2010年の10月就任以来、チチ監督は2011年のBrasileirao、2012年リベルタドーレス、2012年クラブW杯、2013年Paulista、2013年Sul –Americanaでタイトルを獲得してきた。

最後に、別れの雰囲気は出さなかった彼だが、コリンチャンスサポーターに感謝のメッセージを残した。

「私達が今年のリベルタドーレスで落ちてしまった時に、サポーターはそれにも関わらず私達の仕事を称えてくれた。私はそういった素晴らしいサポーターに感謝したい。ありがとう!!」

(文/勝田道徳、写真/LatinContent/Getty Images)
写真は2013年7月17日、ヘコパ・スダメリカーナ2013での対サンパウロ戦のチチ監督