商船三井、サンバカーニバルで行進した立佞武多(たちねぷた)の輸送に協力

2015年 02月 18日

アギア・ジ・オウロ

2月13日の夜から14日の早朝にかけて、サンパウロ市のサンボードロモ・アニェンビー(パレード会場)で行われた、同市のサンバカーニバルの1日目。

サンバ団体のひとつ、アギア・ジ・オウロは「ブラジル日本外交樹立120周年」をテーマに行進。パレードには青森県五所川原市の立佞武多(たちねぷた)が参加した。

この立佞武多(たちねぷた)の、青森県五所川原市からサンパウロ市までの海上輸送に、商船三井が協力した。17日に同社が発表した。

総重量約5トンという立佞武多(たちねぷた)はコンテナ15本に分割され、同社が運航するコンテナ船に積載され、2014年11月25日に清水港を出港。サンパウロ州のサントス港には2015年1月7日に到着したとのこと。青森県五所川原市から現地入りした職人の手で組み立てられた。

14日に立佞武多(たちねぷた)はサンパウロのカルナヴァウ1部リーグに所属する有力サンバ団体アギア・ジ・オウロのパレードに参加。同団体のパレードで行進した5基の山車のうち1基として出場、高さ14m以上にもなる雄姿をパレード会場のサンボードロモ・アニェンビーで堂々、披露した。

出場チームの中で最大規模となる約3500名の参加者を誇るアギア・ジ・オウロのパレードでは立佞武多(たちねぷた)の山車と共に、商船三井の現地法人であるMOL(Brasil)の従業員もパレードに参加。ダンサーや観客と一体となってカルナヴァウを盛り上げげたという。

今回の、サンパウロ市のカルナヴァウへの立佞武多(たちねぷた)の参加は、日本ブラジル外交樹立120周年を受け、外務省や観光庁など関係官公庁後援のもと「起ちあがれ東北! ありがとうBRASIL!」と題したプロジェクトとして実現したもの。商船三井は、より一層の日伯交流促進に加え、東日本大震災時のブラジルからの支援に対する感謝と東北復興への思いに賛同して、輸送協力を行ったとのこと。

商船三井はブラジルとの繋がりが深く、その歴史は1916年に前身の大阪商船が南米東岸航路を開設したことにまで遡るという。現在も商船三井にとってブラジルの重要性は、コンテナ船定期航路、鉄鉱石輸送はもとより、海洋事業の分野においても益々高まっているとのこと。

(文/麻生雅人、写真/Robson Fernadjes/LIGASP/Fotos Públicas)