FIAフォーミュラE選手権最終章、6月27日(土)、28日(日)にロンドンで開催。年間王者でネルソン・ピケJr.を追うルーカス・ディ・グラッシ、「レースだけに集中したい」
2015年 06月 26日ルーカス・ディ・グラッシは、フォーミュラEが母国でも広く知られつつある状況を歓迎した。
「フォーミュラEは、ブラジルでも、南米全体でも、どんどん有名になってきています。フォーミュラEにとって大変いいことですよね」
2日間続けてレースが行われるロンドンの状況の違いについても語った。
「シミュレーターでの準備、データ解析など、基本的にはこれまでのレースと同じことをしています。しかし、初めて2日連続でレースが行われるので、ロンドンの状況は今までと違います。チーム全体が48時間ずっと集中しなくてはなりません。でも、みんなそれを楽しみにしています」
フォーミュラEでのこれまでのレースを振り返ると、決して平たんな道のりではなったという。ルーカスは第4戦ブエノスアイレス大会ではレースをリードしていたのにサスペンションが故障。続く第5戦マイアミ大会ではオーバーヒートで3位。第8戦ベルリン大会では勝利が取り消しとなっている。
「ここまでの争いは、山あり谷あり…の地獄でした。それでも過去9レースで、勝利が1回(実際には2回勝利してるが、ベルリン大会ではマシンに車両規定違反が見つかり、失格処分)、表彰台には5回立ちました」
「残りの日々で、「初の年間王者」という大きなタイトルを取るために100%の力でプッシュしていきます。ロンドン大会では最終周回の最後のコーナーまで諦めないつもりです」
ネルソン・ピケJr.を追う立場のルーカス。年間王者も狙いたいが、まずはレースに集中したいと語った。
「間違いなくネルソン・ピケJr.は強いドライバーです。他のドライバーと同じように彼のことをリスペクトしています。そして同時にロンドンで倒さないとならない相手でもあります。しかし、17ポイント差がある状態でこの選手権で優勝(年間王者)するのはとてもタフな挑戦になります。優勝するということはとてもタフなことなので、レース後の事は一切考えずに、(この2日間は)レースだけに集中しないといけないと思っています」
(文/石原聖士、写真提供/テレビ朝日)