ドゥンガ監督「ブラジルは40年間コパ・アメリカで優勝してない」と発言

2015年 06月 29日

ドゥンガ監督

コパ・アメリカ準々決勝でパラグアイに負けを喫したブラジル代表は、母国へ戻った。現地メディア「ガゼッタ・エスポルチーヴァ」、「ZHエスポルチ」などが伝えている。

6月27日(土)、チリで開催された対パラグアイ戦の試合は、前半14分、FWロビーニョのゴールで先制したものの、ブラジルはリードを保つことができなかった。

後半に入るや、パラグアイが猛攻を絶えず仕掛ける中、26分にDFチアゴ・シウバがハンドでPKの判定を受ける。これをパラグアイのFWデルリス・ゴンザレスがゴールし、試合は同点のままPK戦へ。

PK戦では2011年の前大会と同様、パラグアイが上手だった。

パラグアイで唯一PKを外したのはFWロケ・サンタクルス。それに対しブラジル側ではMFエベルトン・リベイロとMFドグラス・コスタがPKを外しパラグアイの準決勝進出が決まった。

ブラジル対パラグアイ コパアメリカ

敗戦の後、ドゥンガ監督が記者会で次のように語った。

「コパ・アメリカは勝つのにとても困難な大会。我々は過去に優勝したこともあるが、アルゼンチンとウルグアイが歴代優勝回数が多い。勝った時は何もバッシングされないけれども、負けた時は指摘を受ける」

ブラジル代表がこれまで長い間優勝から遠ざかっていたことも付け加えた。

「歴代ブラジル代表はこれまで素晴らしいチームを作り上げてきたけど、40年間コパ・アメリカを制していない」

(追記)****
40年間優勝していないとドゥンガ監督が発言したのは、1949年から1989年の期間を示していると思われる。1989年に40年ぶりにコパアメリカで優勝したメンバーの中にドゥンガがいたので、当時の想いやプレッシャーもあり、この発言が出たようだ。
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GKヂエゴ・アウヴェス、DFダニーロ、DFマルセロ、MFルイス・グスタボ、MFオスカルの不在を指摘した上に、選手の体調が万全ではなかったという発言まで行った。

「今大会で大きく貢献できたであろう重要な5人の選手を召集できなかった」

「言い訳ではないけれども、選手15人がウィルスで体調不良だった。その影響で練習量を減らさざるを得なかった。勝ちたかったけれども、これを教訓に我々最大の目標であるワールドカップ予選に活かせたい」

ワールドカップで歴史的な敗退の後、真価が問われていたセレソンだったが、コパ・アメリカでいい試合ができたのは格下ともいえるペルーとベネズエラ戦のみ。あの悪夢(ドイツ7×1ブラジル)にまだうなされているブラジル、これからのワールドカップ予選を戦えるか不安だ。

(文/Masao Asano、写真/Rafael Ribeiro/CBF)
写真上は26日、パラグアイ戦前の記者会見でのドゥンガ監督。写真下は27日、パラグアイ戦に臨んだブラジル代表