元フラメンゴのカイケがJリーグデビュー
2016年 04月 3日2016年3月8日(火)にフラメンゴから横浜F・マリノスへの完全移籍が発表になってから約1ヶ月、ついにカイケがJリーグデビューを果たした。
カイケは名門フラメンゴのユース出身。17歳の頃にはマレーシアで行われたインターナショナルトーナメントでマンチェスターユナイテッドなどと対戦し、得点王に輝いたこともある。
期待されて2007年にブラジルでプロデビューするも、成績が伸びず、出場機会も減っていった。2008年には国内クラブを渡り歩き、2010年からはヨーロッパでのプレーを決意。スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、ポルトガルのリーグを経験した。それでも彼は満足のいく結果を残せずにいた。
転機が訪れたのは2015年。
ABC FCに所属していたカイケはリオグランジドノルチ州選手権で12ゴールを決めて得点王に輝き、その後もブラジル選手権2部でも通算20ゴールを決めた。この活躍で古巣フラメンゴへのカムバックを約10年で果たしたのである。
一方、F・マリノスは昨シーズンのチームに欠かせなかったアデミウソンがガンバ大阪に移籍したため、その攻撃力の低下が懸念されていた。そんなF・マリノスの攻撃に厚みを出すことが、カイケに与えられたミッションだ。
そしてカイケは4月2日(土)に行われたガンバ大阪戦でデビューした。
ガンバは宇佐美、パトリック、アデミウソンとJ屈指の攻撃陣をスターティングメンバーに揃えF・マリノスをホームに迎えた。アデミウソンが古巣F・マリノスとの初対決ということもあり、注目が集まる1戦となった(次ページへつづく)。
先に動いたのはホームのガンバ大阪だった。
前半19分、クロスの折り返しを見事なボレーで先制点を奪ったのは、アデミウソン。ホームに集まった大勢のサポーターに応える見事なゴールだった。
ガンバペースで迎えた後半40分、F・マリノスはFKのチャンスを中村俊輔が直接ゴール。自身のFK記録を更新する芸術的なゴールで同点にして前半を終える。
後半に入ると両チーム共にアグレッシブな攻撃でゴールに迫った。
後半25分、ガンバのコーナーキックのこぼれ球をカイケがしっかり繋ぎ、スピードカウンターでマルティノスが勝ち越しゴールを決める。ロスタイムにPKを取ったガンバだったが、F・マリノスキーパー飯倉による好セーブに阻まれ、そのまま試合終了。
F・マリノスは3連勝、ガンバはホームでの手痛い黒星となった。
ゴールこそ無かったが、F・マリノスの連勝に貢献する働きを見せたカイケ。そんな彼の更なる活躍が今後のF・マリノスにとって重要なキーになることは間違いないだろう。
(文/玉井健太郎、写真提供/(C)Y.F.M)