労働者党の時代にひと区切り。ブラジル地方選で社会民主党が躍進
2016年 11月 7日<近年のブラジル大統領と所属政党>
1995年1月~2002年12月:エンヒッキ・カルドーゾ(ブラジル社会民主党:PSDB)
2003年1月~2010年12月:イナシオ・ルーラ(労働者党:PT)
2011年1月~2016年8月:ジウマ・ルセフ(労働者党:PT)
2016年8月~:ミシェウ・テメル(ブラジル社会民主党:PSDB)
ルーラ大統領以降、ブラジルは左傾化を強めていたとされるが、この数年は、揺り戻しの傾向がみられる。
リオデジャネイロ市の市長選では、ブラジル共和党(PRB)のマルセロ・クリベラ氏が当選した。同党が州都の首長選に勝利するのは初めてという。クリベラ氏は、ペンテコステ派の神の王国のユニバーサル教会の所属とされる。英「ガーディアン」紙は、「司教(ビショップ)がリオ市長に。ブラジルの宗教右派が進撃」と報じた。
サンパウロ市長選では、ブラジル社会民主党(PSDB)のジョアン・ドリア氏が当選した。ドリア氏の当選で、同じPSDBに所属するサンパウロ州のジェラウド・アウキミン知事が影響力を強めるとみられている。アウキミン氏は、2018年の次期大統領選の有力候補のひとりとされている。
(文/小島寛明、写真上/Lula Marques/AGPT、写真下/Fernando Frazão/Agência Brasil)
写真上はブラジリア、大統領府の歴代大統領の写真。下段、真ん中がエンヒッキ・カルドーゾ元大統領、右がルーラ元大統領
写真下は10月30日、リオデジャネイロ。リオ市長に選ばれたマルセロ・クリベラ氏(ブラジル共和党:PRB)