回復しつつあるボウソナロ候補が病院から公開した写真が、銃の発砲を示唆!?
2018年 09月 9日ブラジルで銃の規制法緩和と銃保持の自由化を訴えているジャイール・ボウソナロ(ボルソナロ)候補(社会自由党(PSL))が入院中の病院から、銃保持の自由化のメッセージに見えるジェスチャーの写真をSNSに投稿したと、ブラジルの現地メディア「G1」が報じている。
9月6日(木)、ミナスジェライス州ジュイス・ジ・フォーラ市で選挙演説中に刃物で刺されたボウソナロ候補はサンパウロのアウベルチ・アインスタイン病院で徐々に回復に向っており、8日(土)、ベッドでの寝たきり状態から脱して病院用の椅子に座った写真をSNSに公開した。
「ジャイール・ボウソナロ大統領候補は、理学療法士、看護師、医師の補助を受けながら部屋で5分間歩くリハビリテーションに加えて、1日のうち30分は移動式チェアにも座っています。回復の様子次第ではリハビリの時間は長くしていけるでしょう」と病院の広報レポートが発表している。
病院によるとこのリハビリは、血栓症や肺合併症のリスクを低減することに加え、腸の機能の回復を促進することを目的としているという。
「現在、回復の状態は良好で、感染症の兆候は出ていません。検査でも心臓血管、肺にも異常はみられません」(同病院広報レポート)
話題となっている写真は、この日の午後、ボウソナロ候補の2人の息子のうちのひとりフラヴィオ・ボウソナロ氏がSNSに投稿したもので、集中治療室の移動式チェアに座ったボウソナロ候補が、銃を示唆するようにみえるジェスチャーで写真に写っている。
病院の玄関口でコメントを求められた、もうひとりの息子であるエドゥアルド・ボウソナロ氏は、銃保持の自由化を訴えるボウソナロ候補にとってこのポーズは登録商標のようなものです、と語ったという。
ボウソナロ候補は9月3日(月)にはアクリ州リオブランコ市で行った選挙演説でもマシンガンを発砲するジェスチャーのパフォーマンスを行い物議を醸していた。
ボウソナロ候補は選挙演説カーの上で、畳んだカメラの三脚を手にして、対立政党のひとつである労働者党(PT)の支持者に向かいマシンガンを撃ちまくる仕草をして「アクリ州の、労働者党を支持するバカ者たちを銃殺しましょう! この詐欺師どもをアクリから追い出しましょう! 彼らはヴェネズエラが大好きなのだからヴェネズエラに行くべきだ」と発言した。
この発言や行為によりボウソナロ候補は同日、労働者党(PT)とブラジル共産党(PC do B)、社会秩序共和党(PROS)により最高裁判所に訴えられた。
(文/麻生雅人、写真/@FlavioBolsonaro)