ブラジル北東部セアラー州ではイセエビの禁漁期
2025年 02月 18日
セアラー州では、2月1日から4月30日までイセエビの禁漁期となっている。
この期間中にこの甲殻類の漁を行うと、11月から繁殖期に入っている同種の減少を防ぐことを目的とした法律に、違反することになる。
この禁漁措置は、セアラー州を含む北東部の他の州におけるイセエビ漁の規則を定めた連邦政府による省令によって定められている。省令では、一部の種の繁殖、成長、回遊サイクルを保護するために、特定の月間の漁業活動の禁止に関するガイドラインが示されている。
特にイセエビの場合は、禁漁期間は2月、3月、4月の3か月間で、全国市場への輸送、加工、販売の禁止も含まれている。この期間中は、ブラジル水産・養殖省に申告済みの余剰在庫の保管と加工製品の輸出のみが許可されている。
イカプイー市漁業・伝統的釣漁組合のコーディネーターでもあり、伝統的釣漁の漁師トビアス・ソアーリス氏によると、すべての漁師にとって、禁漁期間中の漁は有害無益だという。禁漁期の遵守は、漁業で生計を立てている家族の生活を保証することと同義であるため、規則を尊重する必要がある。
特定の魚類や甲殻類の繁殖を保護するためには、漁業活動を制限する期間は不可欠であると、ブラジル環境・再生可能天然資源院(IBAMA)の漁業活動監視本部のイゴール・ジ・ブリート・シウヴァ部長は説明する。
「禁漁期は、種または種のグループの繁殖期間を指します。これは、これらの種の個体数の回復させることを目的としており、漁業活動を持続可能にするために管理する尺度です。一般的に、これらは商業需要が高く漁獲量も多くなる種であるため、漁獲を停止して個体群のバランスを維持することが必要です」(イゴール・ジ・ブリート・シウヴァ部長)
ブラジルの主要輸出魚であるイセエビの漁は、ブラジルで最も価値のある漁業の一つとなっている。この種は、北東部全域に広がる15,000世帯以上の漁師の家族の生活を支えており、セアラー州は最大の生産地の1つとなっている。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)