「外交官の日」式典でアウキミン副大統領が、ルーラ大統領のメッセージを代弁

2025年 05月 28日

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「外交官の日」記念式典でスピーチを行うジェラウド・アウキミン副大統領(写真/Cadu Gomes/VPR)

ジェラウド・アウキミン副大統領兼開発商工サービス大臣、マウロ・ヴィエイラ外務大臣は、5月27日(火)、イタマラチー宮(ブラジル外務省)で行われた「外交官の日」を祝う祝賀式典に出席した。

式典では、リオブランコ勲章の授与式と、リオブランコ院(外交官養成学校)のエウニッシ・パイヴァ会の卒業式も執り行われた。

式典で副大統領は、ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ大統領のメッセージを代弁した。メッセージでは、世界情勢が不安定化する中で、ブラジルの外交が直面する課題の重さを指摘された。

「現在、政治においては民主主義が危機に瀕しており、外交の場においても自国優先主義が台頭しています。この外交が困難な時代に、外交官としての職務を全うできるかどうかは、皆さんにかかっています」(アウキミン副大統領が代弁したルーラ大統領のメッセージ)

ルーラ大統領のメッセージは、過激主義の台頭や、人々の平和的共存を危険にさらす紛争にも注意を促した。

「唯一の解決策は当事者間の対話です。多様性を尊重することによってのみ、理解は生まれます。国家同士の関係は、政府間の政治的な立場の違いに翻弄されるべきではありません」(アウキミン副大統領が代弁したルーラ大統領のメッセージ)

さらにルーラ大統領がメッセージで、気候変動問題や世界的な不平等がもたらす課題にも言及して、より公正な国際秩序を守るためには、多国間主義の強化と、飢餓と貧困撲滅のための共同行動が不可欠だと述べた。

「7億3000万人以上が食料不安に陥っている中で、年間2兆4000億ドルもの資金が兵器に費やされるなど、到底考えられません」(アウキミン副大統領が代弁したルーラ大統領のメッセージ)

マウロ・ヴィエイラ外務大臣は、リオブランコ院(外交官養成学校)のエウニッシ・パイヴァ会の卒業式でスピーチを行った。

「今年、リオブランコ院(外交官養成学校)は80周年を迎えます。この日を祝うことは私たち全員にとって大きな誇りです。1945年4月18日、ジェトゥーリオ・ヴァルガス政権によってリオブランコ院が設立された当時、リオブランコ男爵のような賞賛すべき存在により、ブラジル外交官の優秀さはすでに知られていました」(マウロ・ヴィエイラ外務大臣)

またマウロ外相は、ブラジルの外交は、多国間で合意されたルールを基準として、これに準じた合意を分かち合えるよう努めると述べた。

「必要に応じて、私たちは国際機関の欠陥を指摘し、改革すべき点は断固として批判的に主張します。数十年にわたって取り組まれてきたこれらすべての行動は、リオブランコ院の貢献によって支えられてきました。つまり、有能な専門家を育成し、彼らにブラジルと世界の複雑さに対するビジョンを持ってもらい、彼らを、私たちの社会の多様性を代表する人材として育成することです。しかし、世界は常に変化しており、国際的な現実を反映する外交活動を、時代に適応させるためのさらなる取り組みが必要です」(マウロ・ヴィエイラ外務大臣)

(文/麻生雅人)