佳子さま、ブラジル訪問で桜を植樹

2025年 06月 8日

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6月6日、ブラジル、サンパウロ市。ブラジル日本文化福祉協会(文協)をご訪問された佳子内親王殿下(写真/Paulo Pinto/Agência Brasil)

日本とブラジルの外交関係樹立130周年を記念し、皇室の一員である佳子内親王殿下(以下、佳子さま)が6月5日、ブラジルへの公式訪問を開始した。

ブラジル政府の招待を受け、佳子さまは10日間ブラジルに滞在し、サンパウロ市(サンパウロ州)、リオデジャネイロ市(リオデジャネイロ州)、マリンガー(パラナ州)、ホランヂア(パラナ州)、ロンドリーナ(パラナ州)、カンピーナス市(パラナ州)、フォス・ド・イグアス(パラナ州)、カンポ・グランジ(マットグロッソドスウ州)、ブラジリア(連邦直轄区)を訪問される。

5日の午後、現天皇陛下の姪にあたる佳子さまは、イビラプエラ公園にある日本館と日本人移民の開拓先没者慰霊碑を訪問された。

日本館は1954年、サンパウロ市制400周年を記念して寄贈されました。同館は、第二次世界大戦で敵対関係にあった両国の和解を象徴する記念碑となっている。

「このパビリオンは71年前に建てられました。400周年に合わせて日本で建てられ、解体され、船で運ばれ、イビラプエラ公園の開園式に際しこの地で組み立てられました。これは、この市におけるブラジルと日本を結ぶ最初の架け橋です。日系コミュニティが[パビリオン]の管理と維持を引き受けました」と、佳子さまのその日の午後のイビラプエラ訪問に同行したホベルト・ヨシヒロ・ニシオ・ブラジル日本文化福祉協会(文協)代表は説明した。

1967年、日本館は、当時の皇太子ご夫妻(佳子さまの祖父母)の訪問を受けた。2015年には、佳子さまの両親である秋篠宮さまと紀子さまがこの場所を訪れ、白いイペー(ブラジルの国を代表する花)の木を植樹された。

今回は、この白いイペーの木の隣に、佳子さまが桜の樹を植えられました。桜はブラジルでも桜の樹としてよく知られている。

「佳子さまは、桜が咲く頃にブラジルに戻って来たいとおっしゃっていました。3年後には日本人ブラジル移民120周年を迎えるので、ぜひまたお越しくださいとお伝えしました」とニシオ氏は語った。

日本とブラジルの間に外交関係を確立した日伯修好通商航海条約は、1895年11月5日に調印された。

ブラジル外務省(MRE)の情報によると、日本には約21万1千人のブラジル人コミュニティを持っており、これは世界で5番目に大きな在外ブラジル人コミュニティである。ブラジルの日系人コミュニティは200万人以上で構成されており、日本国外では世界最大の日系人コミュニティとなっている。

世界最大の経済大国の一つである日本はブラジルにおける重要な国際的な投資国である。外務省によると、日本の投資は多岐にわたり、自動車、電気材料、鉄鋼などの分野が含まれている。ブラジルの対日輸出は主に鉄鉱石、鶏肉、コーヒー、アルミニウム、トウモロコシなどの製品で構成されており、日本からの輸入はほぼすべて自動車部品、複素環式化合物、自動調整機器および集積回路などの工業製品となっている。

3月には、ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ大統領が日本を訪問した。大統領はブラジルと日本が過去10年間に失った60億ドルの貿易損失を回復し、ブラジル産牛肉の市場開放を推進する意向を表明した。

6月11日、下院はブラジルと日本の国交樹立記念日を記念して公式セッションを開催する予定。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)