中国GMWがサンパウロ州イラセマーポリスに新工場を開設

2025年 08月 15日

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写真は今年5月に中国を公式訪問した際、GWM社を訪問したルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ・ブラジル連邦共和国大統領(写真/Ricardo Stuckert/PR)

8月15日(金)、ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ・ブラジル連邦共和国大統領は、サンパウロ州内陸部イラセマーポリスにて、中国の自動車メーカー「グレート・ウォール・モーターズ(GWM)」の新工場開設式に出席した。

この工場は、メルセデス・ベンツから2021年に取得された施設で、すでに約400人の従業員が雇用されており、年間最大5万台の生産能力を備えている。主にハイブリッド車や環境配慮型モデルの製造を目的としている。

GWMによると、2025年末までに同工場で800〜1,000人の雇用創出が見込まれているという。初年度の生産台数は年間2万〜3万台とされ、3年以内に5万台へと拡大する計画で、将来的には、年間10万台の生産を目指すとしている。

GWMがブラジルで発表した総投資額は100億レアル(約2,900億円)で、うち40億レアルが2022〜2025年、残り60億レアルが2026〜2032年に投入される予定。イラセマーポリス工場で最初に製造されるモデルは、ハイブリッド仕様を含むSUV「Haval H6」となる。

同社によると、生産は当初は輸入部品を使用して始まるが、連邦政府による環境に配慮した交通手段の普及を促進する政策「MoVer(グリーンモビリティ)」プログラムの規定に則って運営していくとのこと。GWMは、初期段階から現地調達部品を導入するとしており、タイヤ、ガラス、ホイール、シート、電気配線などの部品に加え、塗装工程も現地で実施される予定。3年以内に部品の60%を国内調達することを目標としている。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)