米国、マドゥーロ氏が「ロス・ソレス・カルテル」を率いているとの主張を弱める

2026年 01月 7日

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1月5日、ニューヨーク。米国で身柄を拘束されるマドゥーロ大統領夫妻。両者はニューヨークのマンハッタン連邦地方裁判所での審理において無実を主張した(写真/RS/Fotos Públicas)

米国司法省は、ベネズエラのニコラス・マドゥーロ大統領が、いわゆる「ロス・ソレス・カルテル」を率いているとする主張を弱めた。

マドゥーロ氏が米国に拘束された後に提出された新たな麻薬取引に関する訴状では、2020年に提出された前回の訴状に含まれていた同容疑が削除された。最初の訴状では、「ロス・ソレス・カルテル」という語が33回登場し、マドゥーロ氏はこの“組織”の指導者として位置づけられていた。

「被告ニコラス・マドゥーロ・モロスは、ベネズエラで権力を強めるにつれ、ロス・ソレス・カルテルの運営に関与し、最終的にはその指導者となった」──トランプ政権1期目に提出された訴状には、こう記されていた。

今週提出された米司法省の新たな訴状では、「ロス・ソレス・カルテル」という語が出てくるのはわずか2回、しかも重要度の低い引用の中に登場するのみで、マドゥーロ氏がこの“カルテル”を率いていたとする記述は一切含まれていない。

「被告ニコラス・マドゥーロ・モロスは──以前に政権を担ったチャベス元大統領と同様に──腐敗の文化に関与し、それを維持し、保護してきた。その文化のもとで、ベネズエラの有力エリート層は、麻薬取引や麻薬密売組織の仲間を守ることで富を築いている」と訴状は記している。

米司法省の訴状は続けて、こうした活動による利益が、腐敗した政府関係者に流れていたと指摘している。

「(これらの職員は)頂点に立つ者たちによって運営される縁故的支配(クライエンテリズム)体制の中で機能している──その体制は『ロス・ソレス・カルテル』あるいは『太陽のカルテル』と呼ばれており、これはベネズエラ軍の高官の制服に付けられた太陽の徽章に由来する名称である」と、ワシントンの公式文書は記している。

米司法省の訴追文書における言葉遣いと内容の変化は注目を集めている。なぜなら、この“カルテル”はトランプ政権によってテロ組織に指定されており、マドゥーロ氏がその組織を率いているとする主張は、言説上、ベネズエラ侵攻を正当化する根拠として用いられてきたためだ。

一方、国際的な麻薬市場を研究する専門家たちは、ベネズエラを「麻薬国家」と呼ぶこと自体を退けており、「ロス・ソレス・カルテル」の存在そのものを認めることにも否定的な立場を示している。

国連薬物犯罪事務所(UNODC)の公表資料には、この“組織”に関する記述は一切見当たらない。米国政府の麻薬取締局(DEA)がまとめた2025年版「麻薬脅威評価年次報告書」にも、同じくこのベネズエラの“カルテル”への言及はない。

<カルテルの実在性を立証する難しさ>

欧州連合(EU)の中南米・カリブ地域向け薬物政策上級顧問であるガブリエラ・デ・ルカ弁護士は、米司法省がこの“カルテル”を「実在する」組織として扱うことを避けた点について、同省がこの主張を立証するうえでの限界を認めた形だと評価している。

「これまでのところ、犯罪組織として認定できるだけの十分な証拠は示されていません。これは専門家だけでなく、米国の情報機関の協力国からも指摘されてきた問題です」(ガブリエラ弁護士)

ガブリエラ弁護士は、訴状の変更によって、マドゥーロ氏が“カルテル”という実体的な組織の長としてではなく、腐敗と密輸が結びついた犯罪システムの“頂点”に位置づけられる形へと整理された点を指摘した。

「この選択は訴追を強化するものです。というのも、“カルテル”という広範で概念的に脆弱なレッテルに依拠するのではなく、麻薬取引、汚職、犯罪組織との結託といった、個別に立証可能な行為に焦点を移すことになるからです」(ガブリエラ弁護士)

同弁護士はさらに、今回の変更は、国連の専門家が指摘してきた「カルテル」という語の無差別な使用に対する懸念とも呼応していると述べた。

「そのような用法は、ベネズエラ国家全体を広範に犯罪視するような扱いを正当化しかねず、すでに深刻な脆弱性に置かれている同国の人々に重大な副次的影響を及ぼす可能性があります」(ガブリエラ弁護士)

こうした変更にもかかわらず、米国は依然としてマドゥーロ氏に対し、麻薬取引に関連する一連の犯罪を追及している。そこには、コロンビアの武装麻薬組織──コロンビア革命軍(FARC)や民族解放軍(ELN)──との関係、さらにはシナロア、セタスといったメキシコのカルテルとの結びつきも含まれている。

「マドゥーロ・モロス氏とその共犯者たちは、数十年にわたり、世界で最も暴力的かつ大規模な麻薬密売人や麻薬テロリストの一部と手を組み、地域全体の腐敗した公務員を利用して、何トンものコカインを米国へ流通させてきた」と訴状は述べている。

<マドゥーロ氏は無実を主張>

米国司法当局への供述で、マドゥーロ氏は自身は無実だと述べ、先週土曜日(3日)に米軍に拉致されたことを受けて「戦争捕虜」であると自らを位置づけた。

カラカス政府は、ワシントンがベネズエラ指導部を麻薬密売人として訴追したのは、同国への介入を正当化し、世界最大規模の確認埋蔵量を持つ石油資源を掌握することを目的としたものだと非難している。

トランプ米大統領は、火曜日(6日)に暫定大統領として就任したデルシ・ロドリゲス新政権に対し、ベネズエラの油田への米国のアクセスを求め続けている。

米州機構(OEA)の会合では、米国のレアンドロ・リズート大使が、南米のこの国の石油資源を「西半球の“敵対勢力”の手に渡すわけにはいかない」との認識を示した。

「ここは我々の“近隣”であり、我々が暮らす場所だ。ベネズエラが、イラン、ロシア、ヒズボラ、中国、そして同国を支配しているキューバ情報機関の作戦拠点へと変貌することは許さない。世界最大の石油埋蔵量を、西半球の“敵対勢力”の支配下に置き続けるわけにはいかない」と同外交官は火曜日に発言した。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)