ベネズエラ、米国との外交関係再開に向けた予備協議の開始を発表

2026年 01月 10日

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写真は1月5日、ベネズエラ、カラカス市。デウシ・ロドリゲス暫定大統領の就任を祝う一方、マドゥーロ大統領の解放を求めてカラカスの街頭に繰り出したマドゥーロ大統領支持派のデモ参加者ら(写真/RS/Fotos Públicas)

ベネズエラ政府は、2019年以降断絶している米国との外交関係を再構築することを目的に、「外交関係再開に向けた予備的協議プロセス」を開始すると発表した。

1月9日(金)にイバン・ギル外相が公表した声明によると、外交関係の再開に向けた協議では、「共和国大統領および大統領夫人に対する攻撃と拉致」を含む諸問題に加え複数の議題がとりあげられ、双方にとって関心のある実務的な協議項目も含まれる見通しだ。

声明は、米国によるベネズエラへの軍事侵攻からほぼ1週間後に公表された。この侵攻は、先週土曜日(3日)にニコラス・マドゥーロ大統領とシリア・フローレス大統領夫人を拉致する事態を招いていた。

「ベネズエラ・ボリバル共和国政府は、国際社会に対し、自国の領土と国民に対して犯罪的で、正当性を欠き、違法な侵害を受けたとする訴えを改めて表明した。この行為により、祖国を守ろうとした民間人と軍人を含む100人以上が、国際法に対する明白な違反のもとで命を落とした」と声明は述べている。

「周知のとおり、この侵攻の過程で、共和国の憲法上の大統領ニコラス・マドゥーロ・モロスと、ファーストレディのシリア・フローレスが違法に拉致される事態が発生した。これは、国家元首の個人的免責および国際法秩序の基本原則に対する重大な違反を構成する」と声明は続けている。

さらに同声明は、対話再開の目的は、この状況を「国際法の枠組み」の中で、そして「国家主権の原則」およびベネズエラの平和外交に「厳格に則って」扱うことにあると強調している。

マドゥーロ氏の拉致について、ブラジル政府は米州機構(OEA)常設理事会の臨時会合で「重大な事態」との認識を示した。この席上、同機構におけるブラジル代表のベノーニ・ベリ大使は、現在の状況は深刻であり、すでに過去のものになったと考えられていた時代の発想が、再び中南米とカリブ地域を脅かしていると述べた。

こうした情勢を受け、ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ・ブラジル連邦共和国大統領は中南米の他の首脳らと協議を行った。前日(8日)には、コロンビアのグスターボ・ペトロ大統領から電話を受け、この問題について意見を交わした。ブラジルとコロンビアは、いずれもベネズエラと2,000キロを超える陸上国境を共有している。

ブラジル大統領府は「両首脳は、国際法、国連憲章、そしてベネズエラの主権に対する違反として、南米の一国家に対して武力が行使されたことに強い懸念を示した。また、こうした行為は、地域の平和と安全、さらには国際秩序にとって極めて危険な前例となると強調した」と、声明を発表している。

同じく木曜日、米国上院は、連邦議会の明示的な承認なしにベネズエラに対して武力を行使することを停止するよう求める決議を可決した。

「この共同決議は、(アメリカ合衆国)大統領に対し、米軍をベネズエラ国内または同国に対する敵対行為に投入することを停止するよう指示するものであり、そのための戦争宣言、もしくは軍事力行使を認める明示的な承認が発せられていない限り、武力行使は行われてはならないと定めている」と、可決された文書は述べている。

米紙「ニューヨーク・タイムズ」のインタビューでドナルド・トランプ米大統領は、米国が今後数年にわたりベネズエラ産石油の販売収入を管理する可能性があると述べた。トランプ氏はすでに、米国が精製および販売を目的としてベネズエラ産原油5,000万バレルを接収したと明言していた。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)