ブラジル株式市場、史上最高値を更新 初めて16万6千ポイント超えで取引終了

2026年 01月 21日

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写真はB3(ブラジル証券取引所)(写真/Paulo Pinto/Agência Brasil)

国際市場の不透明感にもかかわらず、ブラジル株式市場は堅調に推移し、史上最高値を更新して初めて16万6千ポイントを上回って取引を終えた。一方、米欧間の地政学的緊張を背景に、ドル(対レアル)は上昇した。

B3(ブラジル証券取引所、旧ボベスパ)の代表的株価指数イボベスパは、1月20日(火)に166,277ポイントで取引を終了し、前日比0.87%の上昇となった。指数は午前中に一時下落したものの、米国市場の取引開始後、海外資金が新興国市場へ流入したことで上昇に転じた。

午後遅くには、ドナルド・トランプ米大統領の就任1年を振り返る演説を受けて伸びが鈍り、16万6千ポイントを割り込む場面もあった。しかし、取引終了間際に鉱業、銀行、石油関連などイボベスパで比重の大きい銘柄が買われ、指数は再び持ち直した。

<為替市場>

株式市場の高揚感は、為替市場には波及しなかった。ドル相場(実勢レート)は、20日(火)に1ドル=5.375レアルで取引を終え、前日比0.016レアル(+0.3%)上昇した。相場は朝方から大きく上昇し、午前11時前には一時5.40レアルを付けたものの、その後は午後にかけて伸びが鈍った。

米欧間の緊張はこの日も続いた。

フランスのエマニュエル・マクロン大統領が、EUの通商防衛措置を発動する可能性に言及したためだ。これが実行されれば、EUは米国製品に最大930億ユーロ相当の関税を課すことが可能になる。これは、トランプ大統領がグリーンランド併合の可能性に再び触れ、欧州製品への関税引き上げを示唆したことへの対抗措置となる。

欧州議会が、欧州連合(EU)と米国の間で進められていた通商協定の審議を停止する決定を下したことも、緊張の高まりに拍車をかけた。昨年7月に妥結した同協定では、米国が欧州製品に対して15%の関税を課すことが定められていた。

一方、ブラジルと米国の金利差は、ブラジルの金融市場に対する不安を一定程度抑える効果をもたらした。大幅安で取引を終えた米国株式市場から資金が流出し、その一部が高金利のブラジル市場に流入したことで、ドル相場や株式市場への圧力が和らいだ。

来週には、ブラジル中央銀行の金融政策委員会(Copom)が開かれ、ブラジルの政策金利であるセリック金利の今後の方向性が協議される予定だ。現在、セリック金利は年15%と、過去約20年で最も高い水準にある。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)