リオのストリートカーニバルを彩るLGBTQIA+のグループたち

2026年 01月 24日
whatsapp_image_2026-01-13_at_12.10.00
ストリートカーニバル団体「エンショッタ・キ・エウ・ヴォウ」(写真/Enxota Que Eu Vou/Bruno Santos)

多くの人が思いこんでいることとは違い、「エンショッタ・キ・エウ・ヴォウ(Enxota Que Eu Vou、注:「追い出すんなら追い出せよ、出てけばいいんでしょ」といったニュアンス)」はLGBTQIA+が主体のブロコではない。

「私たちはLGBTQIA+だけのブロコではありません。名前がそう思わせることもありますが、私たちは“みんなのブロッコ”です。多様で、あらゆるジェンダーに開かれた存在です。LGBTQIA+の権利のために闘う人たちの友人でありたいし、同時にカーニバルは多元的で、多様で、敬意のある場であるべきだと考えています」と、代表のカミーラ・メンデス氏は語る。

ブロッコのバテリア(打楽器隊)は「バテリア・ペネトランチ(注:性的なスラングが隠されたネーミング)」と名付けられ、LGBTQIA+のメンバーも参加している。女王を務めるのはドラァグクイーンのヴァラッシ・テーハ(アーティスト名WQueer)だ。

すべての始まりは、リオ連邦大学(UFRJ)の大学生グループだった。酒好きで、歴代各団体のサンバ・エンヘード(カーニバルの行進のテーマ曲)が大好きな彼らは、あちこちで演奏しては歌っていたが、店に最後まで居座るために店から「追い出される」ことが多かったと、2010年の創設時から参加しているカミーラ氏は振り返る。

「『もう帰ってくれ、帰ってくれ』とよく言われていました」(カミーラ氏)。

そこから冗談半分でブロッコ名が「エンショッタ・キ・エウ・ヴォウ(追い出すんなら追い出せよ、出てけばいいんでしょ)」になり、リオのサンバ団体の1900年代から現代までのクラシックなサンバ・エンヘードを中心に演奏するスタイルが形づくられた。2026年のカーニバルでは、ブロッコは創設15周年を迎え、中心街のチラデンチス広場で祝う。

「エンショッタ・キ・エウ・ヴォウ」は、行進を行わず固定の場所でパフォーマンスを行うブロッコで、観客は1,000〜2,000人ほど。集合は2月17日13時にチラデンチス広場、演奏開始は15時からとなっている。2026年のテーマはブロッコの15周年。

「今年は、この15年間で特によく演奏してきた人気曲を中心に、古いサンバも織り交ぜて披露します」(カミーラ氏)

(次ページへつづく)