結成30年を迎える「コルダォン・ド・ボイタター」がメガブロッコのサーキットに初登場

2026年 01月 24日

boitata2020sabrina-134
2026年よりメガブロッコのサーキットに出演するストリート・カーニバルのブロッコ「コルダォン・ド・ボイタター」(写真/Sabrina Mesquita/Divulgação)

1996年に学生と音楽家によって結成されたストリート・ブロッコ「コルダォン・ド・ボイタター」が、1月19日(月)、リオ市旧市街区にあるシルコ・ヴォアドールで、街角オーケストラとステージオーケストラの合同リハーサルを行い、カーニバル参加30周年を祝う。

19日から20日にかけての深夜には、作曲家・音楽家のピシンギーニャ(同ブロッコのストリート・オーケストラの象徴的存在)と、同日が祝日となっているリオ市の守護聖人サン・セバスチャンにも敬意を表する。

2026年のカーニバルでは、コルダォン・ド・ボイタターが、リオ中心部の旧市街区でメガブロッコが行進するエリアの新名称「プレッタ・ジウ・ストリート・カーニバル・ルート」に初めて登場する。集合場所はプリメイロ・ジ・マルソ通りで、プレジデンチ・アントニオ・カルロス大通りを進み、アラウージョ・ポルト・アレグリ通り付近で流れ解散となる。 この名称は、腸がんとの2年半にわたる闘病の末、昨年7月に亡くなった歌手プレッタ・ジウに敬意を表し、エドゥアルド・パエス市長が命名したものだ。コルダォンのメガブロッコ・サーキットでの初行進は2月8日に予定されている。

翌週の日曜日(15日)には、同じく市旧市街区のパッサ・キンジで、第20回「多文化バイリ」を開催する。行進では、巨大人形や団旗が参加者によって掲げられ、華やかなパレードが繰り広げられる。

メガブロッコの主な特徴としては、数万人規模を超え、ときに100万人に達する大観衆を動員する点が挙げられる。さらに、トリオ・エレトリコやサウンドカー(注:両者とも、サウンドシステム車両。前者は生演奏が多い)、特設ステージといった大掛かりな構成、著名アーティストや歌手の参加、多様な音楽性、スポンサーの存在、そして安全対策、医療、清掃、監視技術の活用など、市当局による大規模な運営体制が整えられていることも特徴だ。メガブロッコには、「コルダォン・ダ・ボーラ・プレッタ」や「モノブロッコ」といった伝統的なブロコも含まれている。

<共同決定>

コルダォン・ド・ボイタターの音楽監督であり、アコーディオン奏者、ピアニスト、作曲家でもあるキコ・オルタ氏はアジェンシア・ブラジルの取材に対し、同ブロッコの出演枠をメガブロッコの行進エリアをメガブロッコのルートへ移す決定は、ブロッコ側とリオ市観光局(Riotur)を通じた市当局との協議により、双方の合意で行われたものだと説明した。背景には、コルダォンがこれまでに築いてきた規模の大きさがあるという。

「私たちは何年も前から、市に対してこの移行を求めてきました」(オルタ氏)

2013〜2014年にかけて行われた高架道路ペリメトラウの撤去工事により、コルダォン・ド・ボイタターはプラッサ・キンジでのパレードを中止せざるを得なくなり、それ以来、同地に戻ることができなかった。今年のカーニバルでようやく復帰することになる。 その間、同ブロッコはラパ地区のエンヒッキ・ヴァラダレス通り、続いてアセンブレイア通りやカリオカ通りへと場所を移してきたが、今年は工事の影響もある。さらに、250人を超える大編成のオーケストラを抱える同ブロッコにとって、これらの狭い通りでの行進はもはや不可能になっていた。

「コルダォンが行進するには、オーケストラが収まる広い通りが必要です。私たちはトリオ・エレトリコ(移動式ステージ車)こそ持っていませんが、昨年の行列には4万人以上が参加しており、コルダォンは実質的にメガブロッコなのです」とオルタ氏は市側に説明した。

2025年のパレードでは、ドローン映像を用いて、コルダォン側がメガブロッコに匹敵する規模であることをRioturに示すことが可能となった。

「今年はストリート・オーケストラの行進が30周年、多文化バイリが20周年を迎えます。つまり、リオのカーニバル文化に根差した私たちのパフォーマンスにも、リオ旧市街区のカーニバルで相応の場所が必要だということです。今回のメガブロッコ・サーキットへの参加は、市が一方的に決めたものではありません。私たちが市と話し合い、コルダォンが提案する形のブロッコも、きちんと居場所を確保されるべきだという共通理解に達した結果なのです」(オルタ氏)

<オマージュ>

2026年のカーニバルでコルダォン・ド・ボイタターは、ブラジルの作曲家・詩人・音楽プロデューサーであるエルミニオ・ベロ・ジ・カルヴァーリョ、そして作曲家・編曲家・マルチ奏者として知られるエルメート・パスコアウら、ブラジル音楽界を代表するアーティストたちに敬意を表する。

今年の仮装テーマは特に定められていないが、キコ・オルタ氏は、年初にブラジル国内外で起きた出来事──その一つが米国によるベネズエラ侵攻──を、コルダォンの参加者が見過ごすことはないだろうと考えている。

「きっと良いメッセージや、うれしいサプライズが期待できると思います」(オルタ氏)

メガブロッコ・サーキットでの行進が決まったことで、もう一つの“サプライズ”となるのが参加者の増加だ。

「コルダォンの常連は大勢来るでしょうし、これまでコルダォンを見たことのない人たちも当然やって来ます。私たちはバテリア(打楽器隊)と管楽オーケストラ、各アーラ(隊列)を率いて、人々を歌わせながら進みます。それこそが祭りを成立させるために必要なことなんです。コルダォンは、みんなが身体を寄せ合ってつくるカーニバル。そこが美しいんです」(オルタ氏)

コルダォン・ド・ボイタターの今年の参加者数は4万人を超えると見込まれている。 このブロッコの中心的存在となるアレゴリア(山車)は、<ボイタターの伝説>に登場する“火の蛇”だ。伝説によれば、巨大な蛇が目覚めた際、その目と体が炎に包まれ、以後は森を照らす光となり、狩人や木こりといった侵入者を追い払って自然を守る存在になったとされる。

この“火の蛇”の姿は、団旗や仮装にも登場し、森を守る伝説に着想を得た、ストリート・カーニバルと文化そのものの保護を象徴している。

2022年、コルダォン・ド・ボイタターと多文化バイリは、リオデジャネイロ州の無形文化遺産に認定された。自由と民主的な祝祭の場としての重要性が評価されたものだ。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)