ブラジルと米国の外相が通商と安全保障を協議
2026年 02月 2日

ブラジルのマウロ・ヴィエイラ外相は1月31日(土)、アメリカ合衆国のマルコ・ルビオ国務長官と電話で協議した。ブラジル外務省の発表によると、両者は対外貿易や安全保障分野での協力について意見を交わした。
詳細には踏み込まなかったものの、同外務省は、両外相が、3月に予定されているルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ大統領のワシントン訪問に関する調整も行ったと説明した。訪米の日程はまだ公表されていない。
今回の直接協議は、トランプ米大統領が構想して旗揚げし、自ら議長を務める「平和評議会」をめぐる不協和音が続く中で行われた。同評議会はガザ地区などの将来を管理するための組織として設置されたもの。
ブラジル政府は、二国間および世界的な通商問題を中心に米国との関係強化を模索する一方で、ルーラ大統領は国連(UN)を多国間外交の主要機関と位置づけるブラジルの歴史的立場を堅持している。
ルーラ大統領は、同評議会の議席に招待された各国指導者の中の一人だが、招待への回答はまだ示していない。先週、サウバドール市で行われたイベントでは、「平和評議会」創設の提案そのものに批判的な姿勢を見せていた。
今回の外相同士の協議は、ルーラ大統領とトランプ米大統領が先週月曜(26日)に電話会談を行ったことを受けて実施された。ブラジル大統領府によると、ルーラ氏は国連安全保障理事会の改革という、ブラジルが長年主張してきた課題を改めて訴えたという。
両首脳が議論したもう一つのテーマはベネズエラ情勢だった。同大統領府の発表によると、ルーラ氏はトランプ氏に対し、地域の平和維持が不可欠だと強調した。その一方で両者は、国境を越える組織犯罪への対策で協力を深めたいとの意向を共有した。
ブラジル政府は、犯罪組織の資産凍結を進める必要性や、各国間での金融情報の共有拡大を議題として提示している。
地域の安全保障は、特に麻薬取引対策の面でトランプ大統領が重視するテーマだ。トランプ氏は就任以来、同地域での軍事的な存在感を大幅に強化しており、その結果、1月3日には当時のベネズエラのニコラス・マドゥーロ大統領が米軍部隊によって拘束される事態に至った。
関税爆弾
ここ数週間、さまざまな議題が注目を集めているものの、ルーラ大統領とトランプ米大統領の会談の根底にある最大の争点は、ホワイトハウスがブラジル製品に課している追加関税だ。
昨年8月、トランプ大統領の指示により、米政府は約700品目を除くすべてのブラジル製品に対し、一律50%の関税を課した。その後、国際会議の場でルーラ氏とトランプ氏が複数回会談した結果、ブラジル産品238品目に対する追加関税は撤廃されたものの、依然として多くの品目が従来より高い税率のまま残されている。現在も、機械類、家具、靴などが追加課税の対象となっている。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)




