ブラジル連邦議会下院、メルコスールと欧州連合(EU)の通商協定を承認
2026年 02月 26日

ブラジル連邦議会下院は2月25日(水)、メルコスールと欧州連合(EU)との間で締結された通商協定を承認した。協定文書は前日(24日)、メルコスール議会のブラジル代表団でも承認された。
今回の承認により、協定は上院本会議での採決に進む。協定の発効には、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイの各国議会での批准も必要となる。
一方、欧州議会は欧州連合司法裁判所(TJUE)に対し、協定の法的評価を求めている。協定が発効するのは、すべての手続きが完了した後となる。
下院では、左派系のPsol–Rede連合が反対票を投じたものの、象徴投票(各議員の賛否を記録せず、議長が「賛成多数」と判断して可決する簡易的な採決方式)で協定は可決された。
協定は、両ブロック間に自由貿易圏を創設し、関税の段階的な引き下げや、センシティブ分野の保護措置、さらにセーフガードや紛争解決メカニズムの導入を盛り込んでいる。
1月17日にパラグアイで署名されたこの協定は、2月2日、ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ大統領によってメルコスール議会のブラジル代表団に付託された。
ブラジル代表団での審議は2月10日に始まり、同日、アルリンド・シナリャ下院議員(労働者党/サンパウロ州)が協定に関する報告書を読み上げたものの、閲覧請求が出されたため採決は延期された。翌火曜日、代表団は協定文を全会一致で承認した。
アルリンド議員の提案により、協定の破棄や見直しにつながる行為、またブラジルに新たな負担や義務を生じさせる可能性のある調整については、いずれも国会の承認を必要とすることが盛り込まれた。
「この協定は、メルコスール諸国と欧州連合の間に、新たな協力とパートナーシップの段階を開くものだ」と、アルリンド議員は報告書に記した。
協定文書は全23章で構成されており、輸入関税の引き下げや、さまざまな分野における新たなルールの策定などが盛り込まれている。メルコスール側は、欧州産品の91%について最長15年かけて関税を撤廃する。一方、欧州連合(EU)は、メルコスール産品の95%に対し、最長12年で関税を撤廃する。
この協定により、人口7億2千万人を超える世界最大規模の自由貿易圏が形成されることになる。ブラジル貿易投資促進庁(ApexBrasil)は、協定の実施によってブラジルの輸出が約70億ドル増加し、輸出品目の多様化が進むことで国内産業にも恩恵が及ぶと見込んでいる。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)




