2017年、ブラジルの風力発電能力は世界第8位
2018年 03月 2日国土の広いブラジルは多様なエネルギー資源を持つが、その一つに風力が挙げられる。海岸線が長いブラジル、中でも北東部では風力発電が盛んだ。
グローボ系ニュースサイト「G1」が2月15日づけで伝えたところによると、2017年、ブラジルの風力発電能力はカナダを抜いて8位に浮上したという。
ブラジル風力発電協会がグローバル・ワールド・エナジー・カウンシルの調査結果として発表した。
同調査結果によると、2017年の世界全体の風力発電能力は前年から52.57ギガワット(以下「GW」)増加し、539.58GWに達したとのことだ。
ブラジルでは2.022GW増加し、トータルで12.763GWとなった。
ランキングの首位は中国で、19.5GW増加、トータルで188GWだった。トータル生産能力で2位以下は米国(89GW)、ドイツ(56.1GW)、インド(32.8GW)、スペイン(23.2GW)、フランス(13.7GW)と続く。
ブラジル風力発電協会のエウビア・ガノウン代表によると、トータル発電量ではブラジルはここのところ順調にランキングの順位を上げているという。ちなみにトップ10入りは2015年だった。
ちなみに1年の発電能力増強幅ランキングではブラジル6位で、昨年の5位から順位を一つ下げた。
「ブラジルは2019-2020年において発電能力の伸びはあまり期待できないと考えています。2016-2017年に新設発電所の入札がほとんどなかったためです」(エウビア・ガノウン氏)
ガノウン氏によると、工事の入札と契約済みの設備が稼働した場合、2020年までには年間18.63GWの発電が見込まれるとのことだ。ブラジル風力発電協会では今後の工事の入札も増えていくものとみている。
(文/原田 侑、写真/Ricardo stuckert)
写真はピアウイー州マルコランヂアの風力発電システム