リオ州で、トランプ関税ショックの影響を最も被ると予想されるセクターは石油と鉄鋼
2025年 07月 24日
リオデジャネイロ工業連盟(Firjan)の予備調査によると、ドナルド・トランプ米大統領が発表した米国向けブラジル製品への関税50%引き上げは、リオデジャネイロの域内総生産に8億3000万レアルの損失をもたらす可能性があると、現地メディア「G1」が伝えている。
関税措置は8月1日に発効される予定であり公式にはまだ確認されていないが、すでにリオデジャネイロのビジネスマンや当局は不安を抱いているという。
同連盟によると、2024年、リオ州は米国市場に約74億ドルを輸出しており、その90%は石油と鉄鋼だったという。
米国は同州にとって、昨年168億米ドルを輸出した、中国に次ぐ第2位の貿易相手国でもある。州内で生産される石油の半分以上(53%)と鉄鋼の22%が米国に輸出されており、少量ながら機械設備も輸出されている。石油と冶金(やきん)の部門は8万8000人の直接雇用を生み出している。
州内の自治体では、多数の輸出企業が拠点を置いているリオデジャネイロ市、ドゥッキ・ジ・カシアス市、ペトローポリス市、ヴォウタ・ヘドンダ市、サンジョアン・ダ・バーハ市、マカレー市が大きな影響を被るとみられている。
リオデジャネイロ工業連盟(Firjan)のルイス・セージオ・カエターノ会長は、産業界で負の連鎖が広がる懸念と不安が広がっているという。
トランプ関税ショックの潜在的な影響に対処するため、リオデジャネイロ州政府は、リオデジャネイロ工業連盟(Firjan)、リオデジャネイロ州商品・サービス・観光業商業連盟(Fecomércio)、リオデジャネイロ州商業連盟(ACRJ)の代表者からなる作業部会を設置した。
最初の会議はグアナバラ宮で開催され、自治体からのデータ収集や、特に対応能力が低い中小企業向けの対策を提案することに焦点が当てられる予定。
州政府民政局は同グループに対し10日以内に緊急対策案の提出を求めており、二コラ・ミッチオーニ民政局長は、必要に応じて支援も準備する意向を示している。
工業連盟のルイス・セージオ・カエターノ会長は「唯一合理的な道は交渉、外交であり、交渉を継続すべき」だとの意向を示している。
(文/麻生雅人)