ルーラ大統領、「二国家解決」支持を表明

2025年 09月 23日

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9月22日、ニューヨーク市(NY)。ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ・ブラジル共和国大統領は、「パレスチナ問題の平和的解決及び二国家解決の実現のためのハイレベル国際会合」に出席した(写真/Ricardo Stuckert/PR)

ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ・ブラジル連邦共和国大統領は、9月22日(月)、中東の平和実現に向けて「二国家解決策」、すなわちパレスチナ国家とイスラエル国家の存在を支持すると表明した。

ルーラ大統領はアメリカ合衆国で開催された「パレスチナ問題の平和的解決及び二国家解決の実現のためのハイレベル国際会合」の第2回セッションに参加した。

「ガザで起きていることは、パレスチナの人々の虐殺だけではなく、彼らの国家としての夢を消し去ろうとする行為です。イスラエルもパレスチナも存在する権利を持っています」と、ルーラ大統領は会議で語った。

この会議はフランスとサウジアラビアによって招集され、ニューヨークで開催され、第80回国連総会に先立って行われました。

ブラジル政府によると、中東の平和、安全、安定は、1967年の国境線内において、ガザ地区とヨルダン川西岸を含み、東エルサレムを首都とする、独立可能で持続可能なパレスチナ国家がイスラエル国家と並んで共存することによって実現されるべきだとされている。

演説の中でルーラ大統領は、パレスチナ問題は78年前、国連総会が分割案を採択した際に始まり、二国家構想が生まれたが、しかし、実現したのはイスラエル国家のみであると強調しました。

「イスラエルとパレスチナ間の紛争は、多国間主義(の理念)が直面している障害を象徴しているできごとであり、(安全保障理事会の常任理事国による)拒否権の専制が、国連の存在理由――その創設の動機となった残虐行為の再発を防ぐこと――をいかに妨げているかを示しているのです」(ルーラ大統領)

ルーラ大統領は、南アフリカの人種隔離体制の終焉に重要な役割を果たした「反アパルトヘイト特別委員会」に着想を得た機関の創設を、ブラジルは支持すると表明した。

「パレスチナ人民の自決権を保障することは正当な措置であり、多国間主義の力を回復し、人類の集団的な意味を取り戻すための本質的な一歩です」と述べた。

ルーラ大統領はさらに、ブラジルがハマスによって行われた行為を強く非難した。その一方で、だからと言って(それに対する)自衛権は民間人の無差別な殺害を正当化するものではない、と釘を刺した。

「5万人以上の子どもの命ったり重傷を負わせること、パレスチナの家庭の90%を破壊すること、飢餓を戦略的手段として利用すること、そして支援を求める飢えた人々を攻撃することは、いかなる理由でも正当化されません」と述べた。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)