メルコスールとカナダの自由貿易協定交渉、上半期内に合意を目指す見通し
2026年 05月 31日
南米南部共同市場(メルコスール)とカナダの自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉は、5月25日から29日にかけてカナダ・トロントで開催された分科会の会合を通じて新たに前進を見せた。
今回の会合は「メルコスールとカナダの自由貿易協定 第10回交渉ラウンド」として行われ、昨年10月に再開された協定の取りまとめに向けた議論がさらに深められた。
2025年には、米国の通商措置の影響を受けた両国の動きに伴い、ブラジルとカナダ間の交渉が大幅に活発化した。両国間の貿易額は昨年、総額104億米ドルに達した。ブラジルからカナダへの輸出は2025年に73億米ドルとなり、前年比14.8%増で過去最高を記録した。
昨年10月に再開された交渉は、両当事者が経済・貿易関係を一層深め、二国間貿易の強化と生産面での統合を促進する意欲を反映している。
5月末の会合では、物品貿易、サービスおよび金融サービス、短期商用目的の一時入国、原産地規則、知的財産、二国間のセーフガード措置(緊急輸入制限)、持続可能な開発、包摂的な貿易政策、法的・制度的課題といった技術的グループの対面会合が注目を集めた。
技術的議論に加え、カナダのマニンダー・シドゥ国際貿易大臣がメルコスールの首席交渉官らと面会した。
第10回ラウンドの期間中、協定の5分野が交渉終了段階へ進展した。関係者は、今後の会合で協定を締結する見通しで、上半期内に合意に至ることを目指しているが、具体的な日程は未定である。前回の会合(4月下旬)では、原産地規則、知的財産、衛生植物検疫(SPS)措置、貿易と持続可能な開発に関する議論が進められていた。
交渉の再開は、パラグアイ政府が議長を務める現メルコスール政権の優先課題となっている。
メルコスールと欧州連合(EU)の協定は5月1日に発効した。また、チリ、エクアドル、コロンビア、ペルーといったメルコスール準加盟国との協議でも前進しており、アラブ首長国連邦(UAE)や、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイスで構成されるEFTA(欧州自由貿易連合)との協議でも進展が見られる。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)




