マステール銀行、法律事務所との高額コンサル契約が明るみに

2026年 09月 13日

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ブラジル史上最大規模の巨額金融詐欺事件の舞台となったマステール銀行。写真は中央銀行による清算が行われた2025年11月(写真:Rovena Rosa/Agência Brasil)

ダニエウ・ヴォルカーロが率いるマステール銀行と、バルシ・ジ・モラエス法律事務所との間で締結された契約書には、司法権の「すべての審級」での法的対応に加え、中央銀行(BC)や経済防衛行政審議会(Cade)などの機関に対する戦略的コンサルティングが盛り込まれていた。

文書は、捜査の非公開が解除されたことを受け、金曜(11日)に連邦最高裁(STF)によって公開された。

同法律事務所の11人の共同経営者の中には、連邦最高裁判所(STF)のアレシャンドリ・ジ・モラエス判事の妻であるヴィヴィアーニ・バルシ・ジ・モラエスのほか、夫妻の2人の子どもであるアレシャンドリ・バルシ・ジ・モラエスとジウリアナ・バルシ・ジ・モラエスが名を連ねている。

STFが公開した捜査資料には、バルシ・ジ・モラエス法律事務所とダニエウ・ヴォルカーロが支配する企業との間で交わされた2件の契約書が含まれている。1件はマステール銀行との契約、もう1件は、ダニエウ・ヴォルカーロが支配する投資・持株会社ヴィキング・パルチシパソンイスとの契約である。

マステール銀行との契約は2024年1月16日に締結され、「司法権のすべての審級における訴訟対応」に加え、「コンプライアンス(企業の内部統制)プログラムの導入、監視、継続的改善」「連邦警察および州警察の捜査・手続きに関する戦略的・法的コンサルティング」「中央銀行、連邦税務局、Cadeなどの行政手続きへの対応」が規定されている。

一方、ヴィキング・パルチシパソンイスとの契約は2025年5月12日付で、バルシ・ジ・モラエス法律事務所のレターヘッドで作成されているものの、署名は記載されていない。この文書には「司法権のすべての審級における戦略的コンサルティングおよび法的対応」が盛り込まれている。

各契約には、36か月間にわたり月額 300万レアル(約9,000万円) を支払う条項があり、総額は 1億800万レアル(約32億4,000万円) に達する。

バルシ・ジ・モラエス法律事務所は広報を通じて、「事務所はマステール銀行との契約のみを有しており、契約の移転や代替を否定する」と説明した。また、「マステール銀行からの提案は受け入れられず、何も署名されていない。銀行の清算に伴い契約は消滅し、同機関との関係は完全に終了した」と述べた。

<事件の経緯>
木曜(10日)夜、STFのエジソン・ファキン長官の要請を受け、同事件の担当であるアンドレ・メンドンサ判事はマステール銀行に関する捜査の一部を非公開から解除した。

ただしメンドンサ判事は一部の捜査については秘密扱いを維持した。

ファキン長官の判断は、メンドンサ判事が下した一連の決定によりSTF内部で深刻な対立が生じたことを受けたものだった。

メンドンサ判事は当初、アレシャンドリ・ジ・モラエス判事と銀行家ダニエウ・ヴォルカーロの間で交わされたとされるメッセージの存在を明らかにしていた。

(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)