フラヴィオ・ボウソナーロ、米国への逃亡と“クーデター文書”が孤立を拡大
2026年 10月 30日
【ブラジリア 10月29日 13:06】 フラヴィオ・ボウソナーロ上院議員(自由党/PL)の同盟者や元同盟者らの間で、選挙結果を支持して、ボウソナーロ議員および大統領選候補だった彼の姿勢に反対する立場を示す動きが広がっている。
フラヴィオ・ボウソナーロは大統領ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァに決選投票で敗北したことを、以前拒否し続けている。
フラヴィオ氏と距離を置く動きは、同議員が米国へ逃亡し、さらに自らを「当選した大統領」「ブラジルの指導者」「野党の指導者」と自称した“クーデター文書”を公表した後、より強まりつつある。
<与党系政党の反応>
ボウソナーロ陣営を支えた中道右派政党であるユニオン・ブラジルは、党全国代表アントニオ・ルエダ名義の公式声明を発表し、選挙結果の正当性を強調し、有権者の判断を尊重する姿勢を示した。
声明は次のように述べている。
「ユニオン・ブラジルは、民主主義が党にとって譲れない価値であることを改めて強調する。民主主義は選挙の勝敗に左右されるものではなく、すべての者が投票の結果を受け入れるという責務に基づく」
同党はさらに、「10月25日の選挙は公正に実施され、その結果は尊重されるべきである」と表明した。
中道とされるブラジル民主運動(MDB)も選挙プロセスの正当性について声明を発表した。党はSNSで、ブラジルの選挙制度と日曜日に行われた選挙結果への信頼を改めて示した。MDBの一部指導者は選挙戦ではフラヴィオ・ボウソナーロを支持していた。
「MDBはブラジルの選挙制度に全面的な信頼を寄せており、したがって、直近の日曜日の選挙結果の正当性を認める」と党は述べた。
フラヴィオ・ボウソナーロ本人やその家族が所属する政党である右派の自由党(PL)も、ルーラ勝利の結果を認める声明を公表した。
上院野党のリーダーを務め、フラヴィオの選挙キャンペーンを統括したホジェーリオ・マリーニョ(自由党/PL、リオグランジ・ド・ノルチ州選出)上院議員も、二回目の投票における不正を示す証拠は存在しないと認めた。
<右派の有力者らの反応>
サンパウロ州知事タルシジオ・ジ・フレイタス(共和党/Republicanos、中道右派)は、フラヴィオの同盟者の一人であるが、選挙結果を支持する立場を示した。水曜日に公表した声明で、同議員の憤りは理解するとしつつ、今は「責任感、冷静さ、強固な野党の構築」が求められると強調した。
「選挙は終わった。今は前を向く必要がある。フラヴィオの気持ち、憤り、怒りは理解しているし、それは多くのブラジル国民が抱く感情でもある。しかし、進むべき道は投票結果を尊重し、前進することだ」とタルシジオは述べた。
さらに、同議員が通うブラジリアの教会「コミュニダージ・ダス・ナソンイス」の指導者であるJBカルヴァーリョ司教も、水曜日(28日)に、ルーラ大統領の当選につながった投票結果を支持するメッセージを公表した。
「選挙は終わった。第三ラウンドはない。人生は続く!」と司教はSNSで述べた。「人生を生きよう。混乱を予言するのはやめなさい。神はそれぞれの行いに応じて報いを与える。そしてブラジルに慈悲を示されるだろう」
大統領選候補のひとりだったへナン・サントス(ミッション党/Partido Missão)も、フラヴィオが国外から野党を率いると宣言したことを批判し、その行動はブラジルに利益をもたらさないと述べた。
彼によると、フラヴィオはベネズエラで暫定大統領を自称したフアン・グアイドのモデルを模倣しようとしているが、状況は異なり、ブラジルでは自由党(PL)が通常通り機能しているという。
「彼はここで戦うことを選ばなかった。真実はこうだ。何かを信じるなら、自分の土地で戦うものだ。彼は戦わなかった。我々の土地は彼にとって十分ではなかった。彼はフロリダから直接戦うつもりだ」とへナンは述べた。
へナンは、この行動が制度的な危険をもたらすとは考えていないが、国外での政治活動を「遠隔野党(oposição EAD)」と表現した。
「私はルーラ政権に対する正当な野党だが、この“遠隔野党”はブラジルに何の利益ももたらさない。米国からブラジルのためと言いながら、実際には米国の利益に応える形で行われている。私はここにいる。ここで戦う。そして自分の行動の結果を引き受ける」と述べた。
(記事提供/Agência Brasil、構成/麻生雅人)




