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ブラジル映画祭2013で公開される映画「世界中の子どもが危ない」が問う、糖類入り飲料と肥満の関係

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ブラジル保険省が8月27日、Vigitel 2012のデータを発表した。それによると18歳以上のブラジル人の51%が太り過ぎという結果となっている。男女別では、男性の54%、女性の48%が太り過ぎだという。

今回公表されたデータの中で気になるのは、清涼飲料水に関する数字だ。少なくとも週に5回、清涼飲料水を飲むブラジル人は26%だという。Potal da Saúdeは、Vigitel 2012のデータを紹介する上で、この分野でもブラジル人は“忠実な消費者”とも表現している。

実は、このデータを裏付けるかのようなブラジルの現状を伝えるドキュメンタリー映画が、10月12日(土)からスタートするブラジル映画祭2013の中で上映される。

「世界中の子どもが危ない(Muito Além do Peso / Way Beyond Weight)」というその映画は、邦題が示す通り、世界中で進行している肥満の危険性や、食育の必要性を説くドキュメンタリー映画だ。

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ブラジル人の子供の目の前に差し出されるフルーツ。「これは何?」。

フルーツ天国ブラジルを旅するとき、芯までやわらかくて食べられるパイナップルから、おなじみのマンゴー、パッションフルーツ、アセロラ、はたまた見たこともない種類も含めて、さまざまなフルーツが食べられる、フレッシュジュースが飲める、というのは筆者にとっては大きな楽しみのひとつだ。

しかしこの映画では、「知らない」「食べない」と答える子供たちが数多く登場する。小さいころから糖類入りの清涼飲料氏水やお菓子を与えられ、慣れてしまっているというのだ。

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映画「世界中の子どもが危ない」は、さらに、さまざまな数字や事例、それらの事例が世代を超えて今、どんな現実を引き起こしているか、衝撃的な現実を紹介していく。

この映画が画期的なのは、マクドナルドやコカ・コーラなどの企業の実名を挙げながら、ファストフードや糖類入りの清涼飲料水がいかに子供たちの健康を蝕み(もちろん大人も)、その問題がいかに深刻化しているかをデータを交えて紹介、企業の子供たちに対するマーケティング戦略をも批判している点だ。詳細はぜひ、映画をご覧いただきたい。

ところで、この映画の中でも、カロリーの過剰摂取の大きな要因として糖類の入った清涼飲料水が挙げられているが、同様のテーマは、2005年にカナダで作られたテレビドキュメンタリー「Big Sugar」(日本では「世界を動かす砂糖産業」のタイトルでNHK BSにて放送)でも紹介されていた。

「Big Sugar」の中でカナダ・マギル大学ジョー・シュワルツ教授は「コーヒーや紅茶を飲むとき、砂糖をスプーン一杯にしようか二杯にしようか悩む人を見かけますが、炭酸飲料の小型ペットボトル一本には、スプーン13~15杯の砂糖が入っています」と語る。

同番組では、糖類入りの飲料を1日一缶飲むと体重は1年で4kg増加、1缶以上飲むと肥満になる確率が60%以上増加するという、ハーバード大学医学部が548名の子供に19か月に渡って行った“糖類の入った清涼飲料水と子供の肥満に関する調査”の結果も発表している。

「世界中の子どもが危ない」では、炭酸飲料1缶を1週間に毎日飲み続けると259グラム、1月1,1kgの砂糖を摂取するのと同じことだと紹介される。

肥満と砂糖との関係は、僕らが思っている以上に根深く、奥深いようだ。そのことを、少なくともこの映画は教えてくれる。

「世界中の子どもが危ない」が上映されるブラジル映画祭2013
http://www.cinemabrasil.info/films

(文/麻生雅人、写真提供/トゥピニキーン・エンターテイメント)

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