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商品流通税優遇エリアもある、ブラジル最西端のアクレ州

アマゾンらしい青空

前回ご紹介した、(大西洋に面した州では)ブラジル最北端の州アマパー州に続き、これもまた日本人の方には(いや恐らくブラジル人の方にさえ・・)馴染みの薄いであろう、アクレ州(アクリ州)をご紹介したいと思います。

アクレ州は、ペルーとボリビアに国境を接するブラジル最西部の州で、人口73万人、面積15.2万km2と非常に人口密度の低い地域。古くからボリビアとの間で所有権をめぐる対立があったそうで、1903年に調印された取り決めによってブラジルはこの地を購入し、ボリビア製品を大西洋側に運搬するための鉄道の建設を約束したそうです。

ゴムの博物館

アクレ州はブラジル領地として独立してからわずか100年余りと新しい州ですが、ゴム景気の時代にはブラジル南部の各州(サンパウロ州、パラナー州、リオグランデドスル州)やハイチ、ペルー、ボリビア等から、多くの移住者が移り住んだのだとか。アマゾン地域に属するため、御多分に漏れず州面積の大半が熱帯雨林に覆われ、現在でも全国一のゴム生産量を誇るとのこと。森林保全と持続可能な開発のシンボルとなっていて、特にゴム採取者で自然保護運動家のChico Mendes(シコ・メンデス)氏が1988年に暗殺された事件は、国内に留まらず国際的な注目を集めたそうです。

他の北部地方の州都と比べると、街並も道路も非常によく整備されていて清潔感があったのが印象的でした。

なかなか絵になる街並

同じような地理的条件にありながら他の州よりも工業的にも発展していた様に感じましたが、これはゴム生産を主としていた時代に、ブラジル南部各州から移住者が流入したことで、こうした南部の人たちの生真面目で清潔な気質が、街づくりにも反映した結果だろうと類推しています。

街の図書館

さてゴム景気が一段落した現在は、主要な産業は農業。マンジョカ(キャッサバ芋)やブラジルナッツが代表的な作物だそうです。林業も盛んで、木材のみのならず加工して付加価値をつけた家具製品も現在は主力産業の一つだとか。

加えて、市街地から30kmほどの場所に工業地区(Distrito Industrial)があり、厚かましくも見学させてもらってきました。

家具製造センターー

木材、アスファルト、家庭用オーブン、金属加工、養殖用の魚の餌、コンクリート(電信柱)、家具、避妊具などのゴム製品、陶器や床材などのセラミック製品、プラスチック建材、レンガ、家庭用洗剤といった、非常に多種多様な製品の工場が立ち並んでいました。

アクレ州政府が用地取得・企業誘致・運営管理を担っていて、同地区内の優遇政策は、ICMS(商品流通税)が減免されるとのこと。製品は、国道BR-317や367を経て、陸路でブラジル国内やペルー・ボリビアへ輸送されると聞きました。

さて最後に食事の話を。

今回訪れた州都リオブランコには、とても静かな川がながれており、川辺にはオールドマーケットなども立ち並び、とてものんびり落ち着いた雰囲気でした。

川辺の風景

そこで名物と聞いて食べたのがカウデイラーダ・デ・フィリョッチ(Caldeirada de filhote)という魚の煮込み料理。白身魚の切り身に、ジャガイモ、玉ねぎ、人参などの野菜がたっぷり入って、ハーブや少しニンニクも効いた味わい。正直そんなに美味しくなかったですが、ご当地ならではの味を楽しんでまいりました…。

(撮影/加藤塁)
写真は上から、アマゾン地方らしい青空、ゴム博物館、市役所前の広場、街の図書館、家具製造センター、町の一角の川辺

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著者紹介

加藤塁 Rui Kato 仕事の都合で2011年~2013年までの二年間、ペルナンブッコ州およびサンパウロ州で過ごす。他の南米諸国に目もくれず、ひたすらブラジル各州の国内旅行に明け暮れ、2年間で26州+1連邦直轄区全てを旅する。気候・人種・歴史・産業・方言・食文化等が少しずつ違いつつも同じ根を持つブラジルの魅力の虜として、次回駐在時にもより奥地への旅を目論む。