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ブラジルはワールドカップを無事乗り切れるか?
ブラジル中央銀行の0.5%利上げ発表と今年の経済の行方(2)

リオ抗議デモ20140225

14年はブラジルにとって非常に歴史的な年であり、今後のブラジル経済を占う上でも重要な年になると思われる。同時に、可変要素が多くなかなか予測が難しい年でもある。

14年前期のブラジル経済を左右するビッグイベントは間違いなくワールドカップであり、下期は大統領選挙である。本来であれば、景気上昇につながるはずの2つのビッグイベントに暗雲が垂れ込めている。特に、ワールドカップにおいては日本では建設遅れが懸念されているが、実はその裏に潜む政治的、経済的要素が問題を複雑にしており、さらにはワールドカップを乗り切れるかどうかが大統領選挙にも大きな影響を与える。

6月に開催されるワールドカップは、これまでブラジルが優勝した年はGDP(国内総生産)を押し上げる効果があった。ブラジルは13年のコンフェデレーションカップ(ワールドカップの前哨戦)で優勝をし、ワールドカップでも俄然優勝候補の筆頭となっている。さらに本国開催ということもあって、本来であればかなりの経済効果を期待したいところであるが、正直開催そのものが危ぶまれている。それは日本でも話題になっている建設遅れのためではない。

ブラジル国内での開催都市決定には、当然政治的要素が絡んでおり、足りるはずの建設費が不足し、工事が遅れる理由はなぜか、国民はわかっている。

経済の著しい成長とともに、労働党政権が取った労働者保護政策や貧困層を底上げするバラマキが、大量の中間層と働かない貧困層を生み、物言う市民を育てた。工事を進めるには追加予算措置が必要だが、その支出によって他の予算が削られるわけで、それを彼らは黙って見過ごすわけにはいかない。彼らにとって必要なのは、ワールドカップよりも日々の食糧、医療、教育、すなわち生活の充実である。(その3)につづく。

(文/輿石信男/クォンタム、記事提供/モーニングスター/、写真/Fernando Frazão/Agência Brasil)
写真は2014年2月25日にリオ市内で起こった抗議デモ

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