リオデジャネイロ中央駅でワールドカップへの抗議デモ

2014年 02月 2日

エスタサォンセントラウ

ワールドカップ開催が近くにつれ、ブラジルで抗議デモの動きがぶり返している。巨額の予算がつぎ込まれているワールドカップよりも、交通、教育、病院など公共サービスへの投資を優先して欲しいという人々の声が響く。

1月30日(木)、通勤電車として利用客が多い鉄道スーペル・ヴィアのターミナルでもあるリオデジャネイロ中央駅(セントラウ・ド・ブラジル)で賃上げ反対デモが起こった。同日付け「バンヂ(UOL)」(電子版)が伝えた。

この日のデモでは抗議運動を行う人々が同駅改札口でひとの壁を作り、利用客に、改札を通らずに入場することを即した。覆面をしてプラカードを手にした人々が「FIFAは泥棒だ。(改札を)飛び越えれば料金は無料だ」とアナウンスして、実際に一部の乗客は改札をジャンプして入場していたという。

販売コーディネーターのケリー・クリスチーナ・タグアラジビさんは「そもそもこのサービス(運賃)は1ヘアウ(レアル)で十分でしょ。エアコンはいつも壊れているし、40分の区間を2時間かけてるし」と語る。

「抗議運動を行うことは間違ていないけれど料金を支払わないのは間違っていると思います。私は入場料を支払います」(ホザンジェラさん、学生)という意見もあったという。

駅構内は軍警察に取り囲まれ、何十人もの警官がデモを監視する中、デモは1時間半の間、まあまあ平和的に進行した。抗議運動を行っていた人たちはシネランジアまで行進して、その後、解散したという。

(文/麻生雅人、写真/Fernando Frazão/Agência Brasil)
写真は1月30日(木)、リオデジャネイロ中央駅(セントラウ・ド・ブラジル)。抗議運動の人々が改札に陣取り、入場料金を払わずに入場することを即した