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サンパウロで史上最悪の記録的な干ばつ。ビール生産にも影響か

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新しい心配の種が生まれた。水だ。サンパウロ州が、ワールドカップ開始直前になって、記録的な干ばつに見舞われているという。

このまままったく雨が降らない場合には、南米最大の都市サンパウロは飲料水の半分を提供する源が45日間で乾ききってしまうおそれがあるという。現地メディア「エザミ」(5月2日付け、電子版)が伝えている。

南米最大の都市群に水を供給する河川は、1930年以来の最低の降雨量によって、貯水池以外ではどんどん干上がっており、今週水位が11パーセントを下回っているのだという。

1ヶ月以上雨が降らない場合、6月12日にワールドカップの開始を控え、今月中に市内に到着するワールドカップ観戦予定の訪問者たちにも影響を与えるだろう同紙は警告している。

当局は断水していることを否定しているが、住民はすでに供給が特定の時間帯に断水がおきていることを訴えている。

ピラシカーバ、カピヴァリ、ジュンヂアイ各川流域連合(PCJ)のFrancisco Lahoz フランシスコ・ラオス事務局長はブルームバーグの電話インタビューに対し、地域で1000万人に水を供給してるカンタレイラ水系の貯水池では、貯水能力が4分の1以下で水位が落ちていると語ったという。この貯水量があと5%減って20%を下回ると、ブラジル最大の水供給事業会社であるサンパウロ州基礎衛生公社が貯水池間で水を移すことが困難になるとのこと。

ビール生産の最大手のAmbev アンベブ工場や、紙メーカーのRigesa Celulose Papel e Embalagens Ltda ヒゲーザ紙パルプ包装株式会社は操業を中断、彼らの施設に供給する十分な水量がないため、他の場所に一部の生産をシフトしたとフランシスコ氏が語ったという。

ただしアンベブの広報担当 Alexandre Loures アレシャンドリ・ロウリス氏は同社で作業の中断があったことを否定している。アレシャンドリ氏によると、干ばつによる産業への影響が大きいカンピーナス市周辺地域では、大半の企業が「警戒態勢に入っている」という。

カンピーナス市に近いパウリーナ市に石油化学プラントを持っているペトロブラスのように大量の水を必要とする企業にとっては大きな苦難だろうとも。カンタレイラ給水システムの60%の水を消費しているカンピーナス地方が、国の経済成長率の7%を占めているという。

ジュンヂアイ各川流域連合(PCJ)の Alexandre Vilela アレシャンドリ・ヴィレーラ技術部長は、カンピーナス地域は国内第三位の工業地帯で、水量は業界が必要とする水には十分ではないと電話インタビューに答えたという。

水不足が続くと領域の企業は河川の水を浄化して使わなければならなくなり、そのためには塩素を使った浄化を7回以上行う必要があり、コスト増につながるのだという。

(文/加藤元庸、写真/euthiagobiz)

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