女子サッカー国際トーナメント、ブラジルが優勝に王手。合衆国戦ではエースのマルタがハットトリックで大逆転
2014年 12月 20日12月10日(水)からブラジリアのマネー・ガヒンシャ・スタジアムで開催中の女子サッカー国際トーナメントで、ブラジル代表が好調な成績を見せている。CBFより。
今大会では、ホスト国のブラジル代表に加え、アメリカ合衆国、中国、アルゼンチンの4ヶ国が競い合っている。
もちろん本大会は、ワールドカップやオリンピックとは規模も重要度も異なるが、2016年に母国でオリンピック開催を控えチームへの期待が高まっているブラジル代表としては負けるわけにはいかない。
しかも同大会の参加チームのFIFA世界ランキング(2014年9月19日づけ)は、1位のアメリカ合衆国以外はブラジルより格下となる中国(14位)、アルゼンチン(37位)。がんばって優勝を狙っていきたいところだ。ちなみに合衆国、ドイツ、日本、フランス、スウェーデンに次いで、ブラジルは総合6位に位置している。
そんなブラジル女子代表だが、17日までに総当たり戦を繰り広げた今大会で、現在のところ無敗。アルゼンチンに4-0、合衆国に3-2、中国に4-1で勝利した。決勝は21日(日)、アメリカ合衆国を相手に行われる。
今大会は、エース、マルタの活躍も目立っている。12月14日(日)のアメリカ合衆国戦では3点をたたき出し、ハットトリックも決めた。
この日ブラジルは序盤に2点のリードを許していた。
諦めずに2点を追うブラジルは、まずはマルタが、19分ごろ、いかにも彼女らしいゴールを決めて2対1にした。FIFA最優秀選手賞を5年連続獲得中のマルタは、現在同賞を女子歴代最多得点記録保持者でがもある合衆国のアビー・ワンバックと争っている。マルタとワンバックもまたお互いに一歩も譲らず、後半戦に突入した。
続いて55分ごろマルタはゴール前で二人を交わし、左足で同点となるシュートをゴール隅に決める。勝負を決めた3点目は66分ごろに、ゴールキーパーと近い状況にありながら、落ち着いて右に流し込んで決めた。
アメリカ合衆国もその後、大きなチャンスを掴んだがモノにすることができず、ブラジルはそのまま逃げ切るという大逆転劇を演出した。
FIFA最優秀選手賞を5年連続で獲得するなどマルタはその才能を高く評価されてきただけに、この結果は嬉しいに違いない。
(文/加藤元庸、写真/Rafael Ribeiro/CBF)
写真は12月5日、グランジャコマリーで大会に向けてトレーニングを行うサッカー女子ブラジル代表